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2014年06月16日

現在の医療現場が抱える情報共有とネットワーク、そして看護師勤務の課題とは

少子高齢化に伴う医療費の高騰と医療費削減への圧力、それに伴う医療機関の役割の変化など、医療機関を取り巻くマクロの環境変化は激しい。一方で、医療現場に目を移せば、いまこのときも、人々の命を救い、健康を取り戻すための活動が行われている。そこでは、外部の人間からは容易には想像できない課題もあるようだ。本記事では、医療機関にITシステムを提供している3社の担当者に、現在の医療現場が抱える課題とITによる解決方法について、話を聞いた。

企業のITの仕組みがうまく機能しない医療現場独自の理由とは

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エヌエスティ・グローバリスト
取締役 ICT事業部
デジタルサイネージ事業部 本部長
大屋 信吾 氏

 企業では今、情報を共有するさまざまな仕組みが導入されている。グループウェアをはじめ、最近では、インスタントメッセージングツールや社内SNSを導入する企業も増えてきた。スマートフォンやタブレットの活用も活発だ。時間や場所に制約されず、必要な情報をスピーディに共有する仕組みが、企業の競争力に直結すると考えられているからだ。

 情報共有の重要性は、医療機関も変わりはない。ただし、一般企業と同じ仕組みが、なかなかうまく機能しない事情もある。1つはセキュリティだ。医療情報という非常にセンシティブな情報を扱うため、医療情報のネットワークと事務系ネットワークを分けるケースも少なくない。このため、ネットワークのインフラ構築段階から、慎重かつ柔軟な設計が求められる。

 また、病院独自の組織や独特な考え方が、情報共用を難しくしている側面も否定できないと、エヌエスティ・グローバリスト 取締役 大屋信吾 氏は次のように指摘する。

「多くの病院では、ドクター、看護、病棟、総務・医事の部門がそれぞれ独立し、患者さんへの医療行為以外の場面では、横の連携はそれほど強くありません。また、病院には会議室もほとんどありません。会議用のスペースがあるなら、患者さんのベッドを置こうと考える病院がほとんどだからです。また、ドクターや看護師などの職員の皆さんには、自分専用の決まった場所がありません。一般企業のように、デスクに座って利用することを前提に設計されたグループウェアのようなツールがうまく機能しないのには、こうした事情もあるのです」(大屋氏)

 医療現場におけるもう1つの課題は、看護師の勤務情報の共有と勤務表作成だ。女性が多い看護師の場合、家庭の事情から特定の時間帯の勤務を希望するケースが多い。こうした一人一人の条件を勘案し、必要な人数を確保できる勤務表、しかも公平な勤務表を作ることは容易ではない。従来、看護主任が経験と勘を頼りに手作業で作るケースが多いが、作業の時間的負担、精神的負担は非常に大きいのが実態だ。

この記事の続き >>
・ITの仕組みがうまく機能しない医療現場独自の理由
・医療機関の情報共有ツールとして注目されるデジタルサイネージ
・新旧機器、有線・無線が混在した病院内のネットワークの課題
・リスクを評価して看護師の勤務表を自動作成する

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