クラウド需要が急拡大、ITインフラへの支出を減らすクラウド事業者の秘策とは
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ゲーム、ソーシャル、ニュース、ファイナンス──今やあらゆるものがサービスとして提供され、クラウドの需要は急拡大している。しかし、ユーザーの求めるサービスを高品質かつ継続的に提供し続けるためには、それを支えるインフラを確実に調達しなければならない。調達を誤り、サービスに悪影響が出たら、ユーザーは瞬く間に他のクラウドサービスへ流れてしまうだろう。では、調達能力を高め、強化するにはどうしたらいいのだろうか。
「IT＝サービス」の時代、クラウドサービス事業者を取り巻く課題
クラウドの進展は、企業のITへの見方を大きく変えつつある。それが「IT＝サービス」という概念だ。いまや、ITはネットで購入できる。CPUやストレージ、メモリなどのハードウェアはもちろん、OSなどのプラットフォーム、データベースやデスクトップアプリも、必要なときに必要な数だけ調達できる。そして、調達したら、すぐに利用を開始できる。まさに“ITはサービス”になったのである。一方、サービスの提供側、つまり「クラウド・サービス・プロバイダー（CSP」）や「マネージド・サービス・プロバイダー（MSP）」と呼ばれるクラウド事業者には、ITを不断のサービスとして提供することが求められる。
ネットで手軽に買える以上、常にサービス品質を高め、ユーザーに選ばれ続けなければならない。もちろん、高い可用性・拡張性も必要だ。ユーザーが少しでも不快に感じれば、ボタン1つでサービスを止めてしまったり、他のサービスへと乗り換えてしまう。あるいは、ある日、突然、キャンペーンサイトを立ち上げて、膨大なトラフィックが集まることもある。
また、運用と開発を一体化したDevOpsへの対応も求められる。開発途中でシステム公開し、運用しながら、状況を見て今後の開発の方向を決める。こうした柔軟な開発を実現するには、クラウド事業者が開発段階から顧客に関わり、状況に合った最適なITを提案することが求められる。
ハードウェアやソフトウェアを販売すれば仕事が完了した時代は、完全に終わった。これからは、ユーザーが求める高品質のITを、ベストなタイミングで提供し続けられるクラウド事業者だけが勝ち残れるのである。
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