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2016年01月20日

森永製菓のオープンイノベーション、事業を育てる中で得た気づきと成果とは

「食のチカラで世界に新たなイノベーションを!」をキーワードに、オープンイノベーション施策「Morinaga Acceleratorプログラム」に2014年12月から取り組んでいる森永製菓。企業内部と外部のアイデア、サービスなどを組み合わせ、革新的で新しい価値を創出しようとする取り組みはどのように生まれ、どんな気づきや成果をもたらしたのか。同社 新領域創造事業部 チーフマネジャーの金丸美樹氏にお話をお聞きしました。

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森永製菓
新領域創造事業部
チーフマネジャー
金丸 美樹 氏


お菓子の森永がなぜオープンイノベーションに取り組んだのか

──森永製菓がお菓子に限らない革新的な食関連のビジネスを共創するプログラム「Morinaga Acceleratorプログラム」に取り組むことになった経緯についてお聞かせください。

金丸氏:私たちの新領域創造事業部が2014年4月に立ち上がって、「Morinaga Acceleratorプログラム」はその年の12月からスタートしました。私は、新領域創造事業部の前から新規事業開発に携わっていて、過去には、アンテナショップの立ち上げや、お菓子で楽しく学ぶことをコンセプトにした自由研究キットの開発などを行ってきました。

 現社長が、とにかくチャレンジを推奨する方針で、山に登ってみて、違う景色が見えたら方針を変えればいいと、スモールスタートで柔軟に取り組むことを後押ししてくれています。

──そうした中で、新領域創造事業部が生まれたわけですね。

金丸氏:社内でも何か新しいことをやらなければという危機感があり、社内の各部署から人材が集まって新規事業開発に取り組むべく創設されたのが、先にも述べた新領域創造事業部です。既存のお菓子の商品は、これまでの商売を通じて効率化、最適化された販路、チャネルがあります。ですから、私たちは、必ずしも既存商品の延長線上ではなく、売るものはモノでもサービスでも、何でもいいという立ち位置の中から、新しい事業を模索していこうということになりました。

 しかし、そこは新規事業といっても“素人”ですから、なかなかいいアイデアが出てこない。突飛すぎるアイデアは「真面目に考えていない」となるし、既存の領域に近いアイデアでは新規性がない。ジレンマを抱えていたのです。

──そうしたジレンマの中から着想したのが、外部のリソースを活用したオープンイノベーションだったのですね。

金丸氏:ITによるテクノロジーの進化で、個人でも起業ができる時代で、ビジネスはよりスピードが重視されます。そうした状況で、「自前主義」では、とくに、当社のような「安心・安全」に関する大きな責任が求められる食品会社では、どうしても意思決定に時間がかかります。ですから、「起業」の部分を外部のアイデアやリソースに求めたらどうかというのがスタートの部分にあります。

 一方で、私たちのような会社は、立ち上がったビジネスをシステム化して、どうスケールするかという部分には長けています。お互い、足りない部分を補完していくことにはメリットがあると思いました。

 また、ビジネス面の相乗効果だけでなく、内部にいるとなかなか気づかない「自分たちの価値」に、外部の目が入ることで、気づかせてくれるのではないかという効果も期待しました。社外の風を入れることによる「社内の活性化」ですね。

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