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2017年07月18日

【事例:佐賀県】Office 365を導入したものの、ネットワーク負荷が増大…どうする?

全国の自治体の中でも、先進的なIT活用で知られる佐賀県。「働き方改革」も早くから取り組み、クラウドのオフィススイートであるOffice 365を導入した。しかし、特定の期間や時間帯にアクセスが集中し、ネットワークの負荷が高まるというリスクを抱えてしまう。このほど開催された「F5 Agility Tokyo 2017」に登壇した佐賀県の川口 弘行氏と、テクマトリックスの山口 峻矢氏は、クラウドツールの導入に際して避けて通れない「ネットワークの負荷分散」の考え方と対策方法について、実際の事例から解説した。


佐賀県の「働き方改革」を一歩進めたOffice 365の導入

 佐賀県は、早くから「働き方改革」に取り組み、2008年からテレワークに取り組んできた。省庁、都道府県、市区町村におけるCIO補佐官業務に携わり、2015年から佐賀県 総務部情報課 情報監を務める川口 弘行氏は、「テレワークはワークライフバランスを維持しながら、職員の職務専念義務を果たすツールとして導入したものです」と述べる。

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佐賀県
総務部情報課 情報監
川口 弘行氏


「2016年1月、九州に大雪が降り、交通機関が麻痺してしまいました。自身の登庁もままならない上に、子供の送り迎えやご家族のケアなどもしなければならない。それでも県庁業務は継続しなければならないというときに、このテレワークの仕組みにより、400人を超える職員が在宅やテレワークで仕事を継続。事なきを得ました」(川口氏)

 佐賀県庁の庁内のネットワーク基盤は、セキュリティの観点からおおむね以下のようなネットワーク分離がなされている。

レベル3:インターネットに接続可能なエリア
レベル2:職員が普段仕事を行うエリア
レベル1:マイナンバー等の重要情報を扱う事務エリア

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(クリックで拡大)

佐賀県のテレワーク基盤(概略図)


 そして、職員ポータルをリニューアルしたタイミングで、メールサーバをクラウドのオフィススイートである「Office 365」に移行した。

 Office 365採用の理由は、オンプレミスで運用していたExchangeサーバをクラウド化することで、人的コスト、運用コストを削減することにあったが、一方で、分離されたセグメント間で、いかに安全にファイルをやり取りするかも課題だった。

 なお、総務省が推進する「インターネット分離に関するガイドライン」では、メールの添付ファイルに付されたマクロやスクリプト等を削除して、内部ネットワークに取り込む、いわゆる「ファイル無害化」が通達されたが、川口氏は、「サニタイザー」と呼ばれるファイル無害化プログラムを開発し、全国の自治体に無償提供するなどの取り組みを行っている。

 そして、システム変更の影響を最小化するため、メールクライアントは、「ブラウザでのアクセスではなく、従前通りOutlookを継続利用する」こととなり、2016年8月に移行が完了した。

 しかし、導入後、「トラフィック」という課題が顕在化した。Office 365のセッション増が原因で、既存のプロキシに負荷がかかり、ネットワークが遅延するリスクが懸念されたのだ。

この記事の続き >>
・トラフィック負荷増大をどう解決する? 3つのポイントに整理
・運用負担増を回避したうえ、将来に向けた安心感も確保
・今後は別のシステムのクラウド移行も実現していきたい

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