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  • 2018/09/10 掲載

KDDIだからこそ実現できた高品質でセキュアなオブジェクトストレージサービスの正体とは?

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クラウドはそれぞれのサービスにより特性が異なり、それらに優劣を付けることは難しい。ただ、その中で安定性や機密性、拡張性を持ち合わせ、今後の急速な広がりが期待されているのが、KDDIが提供する国産クラウド「KDDIクラウドプラットフォームサービス(通称:KCPS)」だ。その中でもオブジェクトストレージサービスは、デジタル・トランスフォーメーションによって一層の増加が見込まれる非構造化データの管理・運用に課題を抱える企業にとって検討すべきサービスの一つだ。その具体的なメリットや活用のポイントについて、KDDIのソリューション事業企画本部 クラウドサービス企画部でグループリーダーを務める佐藤康広氏が解説した。

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KDDI ソリューション事業企画本部
クラウドサービス企画部 グループリーダー
佐藤康広氏

今後の急拡大が期待される「オブジェクトストレージ」

 デジタル・トランスフォーメーションが進むにつれて、映像、動画、音声、およびログなどの大量・大容量の非構造化データが日々生み出されるようになってきている。企業では、IoT機器の採用も積極的に検討・導入が行われている。こうして生成される非構造化データは、いまでは市場で勝ち残っていくために必要な企業資産となり、保管・活用にも今まで以上に注意が払われるべき対象となってきている。

 ただ、これまでの基幹業務システムで扱ってきたデータとは異なる特徴ゆえに、これまで同様のストレージ基盤の構築手法が必ずしも最適解ではなくなってしまった。近年、オブジェクトストレージ市場が拡大している背景は、まさにこうしたニーズに応えられると期待されているからだ。

 では、キャリアであるKDDIが提供するオブジェクトストレージサービスを検討する上で、理解しておきたいメリットを整理してみよう。

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厳格なデータ管理のために選択したオブジェクトストレージ製品とは?

 佐藤氏がKCPSの利用拡大に向けて期待を寄せるのが、auのインフラ基盤としての実績に裏付けられた「KCPS オブジェクトストレージ」だ。

 非構造化データの格納先として、クラウドで一般的なブロックストレージよりもオブジェクトストレージのほうが、コスト面はもちろん、データのサイズや数に制限がないなどの点から明らかに分がある。

 そこには重要データの保管が容易に予想され、KDDIは環境整備には慎重を期した。そして、データの厳格管理のために同社が採用したのが、「各種調査でリーダーのポジション」(佐藤氏)にある「IBM Cloud Object Storage」である。

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KCPS オブジェクトストレージのサービスイメージ

 IBM Cloud Object Storageは、3か所の国内データセンターに分散して保存され、データの堅牢性と安全性を高いレベルで担保するオブジェクトストレージサービスである。

 特長として、(1)複数のデータセンターで稼働する機器が1つのシステムとして稼働し、万一、1つのデータセンター内にあるストレージがすべて故障した場合でも、データが失われないこと。(2)冗長化技術の「イレイジャーコーディング」によりデータ復元に必要な追加情報が加えられたデータ総容量は、一般的なRAIDやレプリケーションと比較して大幅に少なくすむこと、などが挙げられる。

 そのうえで、KDDIはデータ管理の仕組みにも工夫を凝らした。具体的には、保管対象のファイルをゲートウェーサーバ上で暗号化/18分割したうえで、それらを3つのDCで分散管理する方式を採用したのだ。

「一般的なレプリケーション方式ではファイル容量と同量のバックアップデータが生成されますが、イレイジャーコーディングにより増えるデータ容量は元データの5~6割程度です。必然的にストレージの総容量とサイト間の通信量を削減でき、それらの管理コスト効果に加えサイト間冗長による可用性の向上も実現できるわけです」(佐藤氏)

 いわゆる「14ナイン(99.999999999999%)」の極めて高い堅牢性を実現しているのも、こうした努力の賜物である。

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IBM Cloud Object Storageストレージ製品を採用。分散データ格納方式(Erasure Coding)の採用による堅牢性と高効率化を両立

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クラウド利用時の信頼性を根本から高めるKCPSのメリット

 次にポイントとなるのがネットワークの問題だ。単にクラウドが安全かどうかだけではなく、そのクラウドにたどり着くまでのネットワークも含めた検討は、システム全体の信頼性を高める上で避けて通ることはできず、通常、クラウド事業者のみの対応は困難だ。

 この状況を踏まえ、いち早くサービスの提供に乗り出したのが大手キャリアのKDDIだ。同社はこれまでにもクラウド事業者の各種クラウドと自社ネットワークとを組み合わせて包括して提供してきた。 そのうえで同社が提供し、すでに多数のユーザーを集めているのがKCPSである。

 同サービスを一言で説明すれば、企業の閉域網に直結可能なDHPCである。同サービスの優位性として佐藤氏は「ネットワークの安価さ」「運用レベル」「サービス品質」の3つを挙げる。

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KCPSの3つの強み

 クラウドを活用するうえでの課題の1つが、ネットワークとの親和性だ。利用契約時はもちろん、データのダウンロード時などでも継続発生するため、それがそのまま通信コスト=クラウドの利用料金につながる。対してKCPSでは、同社のネットワーク構築サービス「KDDI Wide Area Virtual Switch/Virtual Switch 2(KDDI WVS/WVS 2)」によるVPNなどの閉域回線も標準提供。つまり、クラウド利用に伴うイントラ回線と接続における追加コストが一切発生しない。

 加えて、KCPSでは、ユーザーの管理負荷の軽減のために、クラウド環境の可視化や構成変更のための直観的なコンソール「KCPS Admin Control(KAC)」も用意している。「無料の閉域網と併せて利用することで、運用負荷が格段に削減されたとの喜びの声が少なからず寄せられています」と佐藤氏は声を弾ませる。

 KCPSはシステムの完全二重化はもちろん、キャリアグレードの運用により、4年以上連続で99.9999%以上もの稼働率を達成。万一の障害時にも30分以内での通知、2時間以内での復旧を目標とする体制を整備済みだ。障害発生時にはKDDIがレポートの作成まで実施するほどである。

オブジェクトストレージが企業活動にもたらす多様なメリット

 KCPS オブジェクトストレージのユーザー利用法はさまざまだ。たとえば、各種データの保管サービスを提供する企業は、容量の無制限で拡張可能なメリットを高く評価し、データの格納先として採用している。そこで新たに預かるファイル数は、1日あたり動画12万件と写真500万枚。その総量は2018年6月時点ですでに20PBを超えている。

 また、メールのアーカイブ目的に採用した企業では、テープ管理の手間とともに、従来利用していた暗号化装置、テープも含めた設置スペースが一掃されたことで、約2,000万円のコスト削減と大幅な運用負荷の削減を達成しているという。

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顧客からデータを預かる時のKCPSオブジェクトストレージ活用

 IoTの高度化基盤として採用するメーカーも登場している。同メーカーでは製造ラインの各種センサーから収集した大量かつ多種類のデータの保管先として着目している。 グラフ表示や設定による閾値による各種アラートの仕組みを併せて構築することで製造ラインの可視化をすでに実現するとともに、今後はデータ分析によるリアルタイムでのビジネス把握につなげる計画だ。

 企業でのクラウド活用の意義の大きさについて、もはや疑念を挟む余地はない。KDDIはIBM Cloud Object Storageの特長を、キャリアであることのメリットと組み合わせた唯一無二のクラウドストレージサービスにより、今後も企業の取り組みを支援し続ける。
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