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  • 2014/09/08 掲載
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クライアント端末の運用負荷の低減や事業継続性、セキュリティ対策などの観点からVDI(Virtual Desktop Infrastructure:仮想デスクトップ基盤)を導入する企業が増えている。特に、今まで導入に慎重な姿勢を示していた中堅・中小企業においても、その傾向が顕著になってきた。企業がVDIを導入する際に留意すべきポイントは何か。

ソフトバンク コマース&サービス
ICT事業本部MD本部

仮想化クラウドビジネス統括部
仮想化クラウドソリューション部

マーケティング課 課長

室伏 光太郎 氏

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C&S技術統括部
ソリューションテクノロジー部

技術支援2課

加藤 学 氏

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技術支援1課

柴山 弘 氏

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櫻井 利卓 氏

VDIの急成長を支える3つの要因

VDI市場が急成長している。ミック経済研究所によると、2013年度の同市場規模は前年比20%の大幅増加となった。ほんの数年前まで、VDIを導入するのはコールセンターや金融機関の窓口業務など、特定業種/業務に限定されていたが、現在は、大企業から中堅・中小企業まで、幅広い企業の本番環境での導入が増加しているという。

MD本部仮想化クラウドビジネス統括部仮想化クラウドソリューション部マーケティング課 課長の室伏光太郎氏は、「最近は中堅・中小企業のお客様による検討/導入も急増しています。その結果、彼らを支援するリセラー数も増加傾向にあります」と語る。

「こうした変化には3つの要因があります」と指摘するのは、MD本部C&S技術統括部ソリューションテクノロジー部 技術支援2課の加藤学氏だ。

要因1
VDI技術の向上

例えば2014年4月に発表された「VMware Horizon 6(with View)」は、リモートデスクトップやアプリケーションを、単一のプラットフォームで提供している。以前であれば、技術的に不可能だった操作も、現在では通常のPCのように使える環境が整っている。

要因2
IT環境の進化

特に、3Dグラフィックスの表示に必要なGPU(Graphics Processing Unit)の進化は目覚ましい。

要因3
ユーザーのワークスタイルの変化

外出先での仕事はもちろん、社内のフリーアドレスオフィスも一般化し、テレワーク(在宅勤務)については官民を挙げて取り組んでいる。

モバイルデバイスの種類も多様化し、一人でPC、タブレット、スマートフォンなど、複数のデバイスを持つようになりました。そのような環境では、例えば、リモート環境からサーバにある情報にアクセスしたいという要望も発生するでしょう(室伏氏)

VDI導入はIT戦略を発展させる絶好のチャンス

ユーザーの利用環境が多様化する状況において、VDIに寄せられる期待値は高まる。一方で、コスト的な制約から、VDIの導入に二の足を踏んでいる企業も少なくない。しかし、長期的視点で捉えれば、VDI導入はITインフラ全体のコスト削減を実現できる。

たとえば、クライアント端末のリプレースをする際、その導入コストだけを単純に比較すれば、PCを入れ替えたほうが低予算で済む。しかしVDIの導入は、単なるクライアント端末の変更ではない。端末の運用管理や、システム全体のセキュリティ対策も考慮すれば、導入後の管理作業工数は大幅に削減されるという。

VDIの導入は企業のIT戦略を発展させるチャンスであり、今までの業務効率を見直す絶好のタイミングなのです。(加藤氏)

例えば、印刷業務の見直しを図ったり、ユーザー任せにしていたクライアントOSやアプリケーションのセキュリティ・アップデートを管理者側で一元管理すれば、作業効率を向上させつつも生産性を高められる。

とはいえVDIの導入には、考慮しなければならないポイントも存在する。中でも一番の悩みどころは、「どのように構成すべきか」だ。

VDI環境の構築には、事前の検証が不可欠である。例えば、朝の始業時間に起動が集中する「ブートストーム問題」を想定し、そのためのソリューションを導入するといったことも考慮しなければならない。

また、コスト算出も複雑だ。OSやアプリケーションのライセンス形態は、各ベンダーによって異なる。正しく効率的に利用するには、サーバOSの機能やソフトウェアライセンスに関する知識が必要となるが、すべてのソフトウェア/アプリケーションのライセンス条件を把握することは難しい。

さらに、ストレージやサーバについても、その性能と特徴を見極めて選択する必要がある。価格やスペックだけでなく、パフォーマンスや相互運用性を考慮し、複雑性を排したうえで比較/検討しなければならない。

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