• 2007/03/20 掲載

【CIOインタビュー】 黒部市民病院 「医療の効率や質を高めるIT化」に取り組む(3/5)

【オンラインムック】経営革新を支える日本のCIO

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電子カルテの導入で情報の一元管理と共有が簡単に


 黒部市民病院ではクリニカルパスを導入する以前、患者について記録するカルテが医者と看護師とで分かれていた。今田氏らがクリニカルパスを構築したことで、すべてのカルテについて、医師も看護師も薬剤師も同じ冊子に記録するようになった。カルテを統合したことにより、情報の共有が簡単になったのだ。

「紙ベースで培われたクリニカルパスを電子化することはとても大変でした。電子カルテにしたメリットは、どこからでもカルテや画像が見られること。たとえば、レントゲンの写真が以前なら1枚しかありませんから、ほかの医師と相談するときも時間がかかりました。電子化すると、レントゲンの画像をどこからでも見られますから、シームレスな情報交換ができ、またクリニカルパスについても、同じ医療ケアプランを多くのスタッフで共有できるようになりました」と、システムを根本から変えて標準化するメリットを存分に感じている。

 電子化されたクリニカルパスの画面からは、検査結果、画像など様々な情報にをワンクリックで見ることができる。また、医療ケアプランの変更点が自動的に登録され、クリニカルパス自体の改善作業も容易になった。さらには、クリニカルパスのある時期に特定の状態になったときに、『合併症の疑いあり:以下の追加検査を推奨』などという推論エンジンを用いたナビゲーション機能も搭載されている。

 クリニカルパスの導入で、医師や看護師らの効率も上がったが、一番の恩恵を受けられるのは患者になる。入院費はどのくらいかかるのか、いつからお風呂に入れるのか、といった情報を、早い段階で得られるため、病気で入院する際の不安が和らぐ。患者へのアンケートでも、いつ頃退院できるかがわかって安心だと喜ぶ声が多く集まっている。さらに電子化によって、患者の症状の小さな変化にも気づきやすくなり、スタッフの能力の差に左右されることなく適切に対応がなされるようになった。黒部市民病院のホームページでは、クリニカルパスが公開されており、これらの取り組みを知り、同病院に入院を希望する患者も増えてきているという。

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