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2009年01月13日

武蔵大学経済学部 准教授 黒岩健一郎氏

【市場志向型経営の構図 第4回】マーケティング・リテラシーの向上

前回は、マーケティング・リテラシーの効果について解説した。マーケティング・リテラシーが高まれば、業績も良くなる。また、顧客満足や従業員のコミットメント、新製品の成功確率なども改善する。では、マーケティング・リテラシーを高めるためには、何をすればいいのだろうか。今回は、マーケティング・リテラシーを向上させる要因について吟味していく。これまでの研究では、トップマネジメント要因、部門間ダイナミクス要因、組織システム要因の3つに分類して検討されている。順を追って見ていこう。

執筆:黒岩健一郎

トップマネジメント要因

 トップマネジメントは、組織の価値観・文化や行動に大きな影響を与える。したがって、トップマネジメントの言動は、マーケティング・リテラシーを向上させるために重要な要因になる。当然のことだが、トップマネジメントがマーケティング・リテラシーについて繰り返し強調すれば、組織全体のマーケティング・リテラシーは向上する。

 表現の方法は、いろいろあるだろう。マーケティング・リテラシーという概念を示す方法もあるだろうし、単に「顧客の視点で考えろ」と言うだけでもよい。資生堂の前田社長は、任期中に達成させたい夢の一つに「100%お客さま志向の会社に生まれ変わる」を掲げ、社内報や会議など、さまざまな場面で、顧客志向に関するエピソードを披露しているという。トップマネジメントが市場情報の重要性について直接・間接的に言及すれば、部下たちは市場情報に敏感にならざるをえない。

 また、「トップマネジメントの変化への態度」「トップマネジメントのリスク回避」が、組織のマーケティング・リテラシーに影響を与えると考えられている。トップ・マネジメントが変化に対して消極的だったり、リスク回避的だったりするとき、組織のマーケティング・リテラシーは弱まってしまう。苦労して市場情報を収集しても、最終決定が現状維持であれば、次から情報収集する気持ちが失せてしまうだろう。

 さらに、「トップマネジメントチームの凝集性 」が、マーケティング・リテラシーを促進するという研究もある。凝集性が高いとチーム内でのコミュニケーションが増えるので、情報普及力が高まるのであろう。


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マーケティング・リテラシーを高める要因


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