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  • 2009/01/20 掲載

【栗原潔氏×岡政次氏 対談】不況を追い風に、今しかできない投資でコスト削減を実現する

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2009年度、企業のIT投資は大きく落ち込むと予想されている。しかし、バブル崩壊を経験した日本企業であれば、不況下での投資が、次のステップにとっていかに重要であるかは、身にしみて理解しているはずである。2月17日開催のセミナー「戦略投資比率を上げる!システム運用管理の処方箋」の基調講演にご登壇いただくテックバイザージェイピー 栗原潔氏と某メーカーのシステム担当経験があり、ユーザー企業の事情に詳しいウイングアーク テクノロジーズ 岡政次氏に、不況下だからこそ意味をもつ基幹系システムのコスト削減について、対談していただいた。

今、求められているのは
ローリスク・ミディアムリターンの投資

【ITアーキテクト】

テックバイザージェイピー(TVJP)
代表
栗原 潔氏


栗原氏■複数の調査会社が、2009年度の日本国内のIT投資が前年比でマイナス成長となるとの予測を立てています。現在はさらに状況が悪化していますから、マイナス成長は避けられないでしょう。こうした環境下で企業が最もやってはいけないのは、コストの一律カットです。これをやると企業の競争力そのものがそがれてしまうからです。

 こういうときこそ、伸ばすべきところは伸ばし、カットすべきところはカットするメリハリのある投資が必要です。具体的には、「ローリスク・ミディアムリターン」の投資を目指すべきでしょう。もちろん、企業によって投資対象は異なりますが、どの企業にも共通しているところでは「サーバ統合」などが、その典型になると思います。また、帳票システムも基幹系業務では必須であるにもかかわらず見逃されがちなことから、紙印刷のコストなど改善の機会は大きいと思います。

岡氏■帳票システムに関しては、以前、調査したことがあるのですが、ほとんど管理できていないというのが実態でした。出力した帳票の種類はおろか、出力量さえわからないケースが多かったのです。ログを見ればわかりそうなものですが、そもそも帳票管理の目的でログをとっていないためわからないのです。大企業なら、帳票システムを見直すことで、億単位のコスト削減は簡単に実現できると思います。

栗原氏■帳票系のシステムは、どうしても後回しになりがちですね。リソースとして見えづらいということもあるのでしょう。逆に言うと、きちんと管理すれば、コスト削減の効果は大きいということですね。まさに、ローリスク・ミディアムリターン投資の典型と言えるでしょう。

岡氏■不況下では、普段なら「そこまでしなくても」という案件が「仕方ない」ということで、通りやすくなるという面があります。古い体質の企業ほどそうでしょう。「むだなコストは強制的にカットしますよ」といったことが言いやすくなるわけですね。

 帳票系のシステムですと、最近は「セキュアプリント」(※1)が注目されています。もちろん印刷文書のセキュリティ確保が目的ですが、印刷に関わるコストを30%削減できたという話も聞きます。印刷のログがとられるためムダな印刷が減り、用紙・インク代が減るからです。これなどは、セキュリティ向上とコスト低減の一石二鳥を実現できるローリスク・ミディアムリターン投資の好例と言えますね。

※1: 印刷文書による情報漏えいを防止するため、ICカードなどで本人認証を行い、印刷した本人のみが印刷文書を手にできるソリューションのこと。印刷枚数を制限したり、いつ、誰が、何を印刷したかをログとして記録したりできるソリューションもある。

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