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  • 2009/10/26 掲載

Twitterとは何か? まったく新しいコミュニティツールの基本とその可能性【2分間Q&A(60)】

Twitterならではの情報伝播の仕組み

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新時代のソーシャルツール、Twitter(ツイッター)。ユーザー数はうなぎ登りに増え、新しいコミュニケーションネットワークが拡大中だ。このネットワークをビジネスに利用する企業も急増しており、米デルでは過去1年半で100万ドルを売り上げるといった成功事例も飛び出している。なぜTwitterがこれほど流行することになったのか、その仕組みと基本、使い方の手順をご紹介するとともに、ビジネスとしての有望性、将来性、また今後日本で拡大するための課題について見ていこう。

池田冬彦

池田冬彦

AeroVision
富士総合研究所(現みずほ情報総研)のSEを経て、出版業界に転身。1993年からフリーランスライターとして独立しAeroVisionを設立。以来、IT系雑誌、単行本、Web系ニュースサイトの取材・執筆やテクニカル記事、IT技術解説記事の執筆、および、情報提供などを業務とする。主な著書に『これならできるVPNの本』(技術評論社、2007年7月)、『新米&シロウト管理者のためのネットワークQ&A』(ラトルズ、2006年5月)など多数。

2008から2009年に大ブレークしたTwitter

 今、Twitter(ツイッター)が注目されている。ユーザーの数は2009年初頭から急激に増え始め、2009年7月には利用者が78万人を超えた(図1)。

図1 Twitterのサイト訪問者数の推移

(出典:ネットレイティングス)

 Twitterは「つぶやき」と直訳できるとおり、最大140文字の短い「つぶやき」を投稿する「マイクロブロギング」とも呼ばれるソーシャルツールだ。IM(インスタントメッセンジャー)やチャットのように「相手」を必ずしも必要とせず、SNSのような「場」も必要としない。ユーザーが考えていることや、周りで起こっていることなどをつぶやく、シンプルなツールである。

 歴史を振り返れば、Twitterは2006年7月にアメリカでサービスを開始した。その後、アメリカで利用が広がるのと同時に、日本でも先駆的なユーザーがTwitterを使い始め、IT系メディアにも取り上げられるようになった。しかし、当初は、アクティブに利用するユーザーがいる一方で、「今ひとつTwitterの面白みがわからない」という声も多く、利用者の増加にはつながらなかった。

 本格的なブームになったのは2008年からだ。アメリカでは大統領選の最中、現大統領であるバラク・オバマ氏やヒラリー・クリントン氏、ジョン・マケイン氏をはじめ、多くの政治家がTwitterを利用し、Twitter公式ページには米大統領選挙の特設ページまで開設された。また、テレビの司会を勤めるような芸能人や有名人、映画スターなどが利用しはじめた。Twitterは、有名/無名を問わず、あらゆるつぶやきをコンテンツとする壮大なネットワークに発展し、世界的に拡大を続けている。

 こうした米国を中心に拡大をはじめた動きを受ける形で、米Twitter社は2008年春より日本語サービスを開始。Twitter社に出資する日本企業、デジタルガレージの子会社であるCGMマーケティングが運用を担当することとなり、日本でのブームを促進した。また、2008年夏に日本に上陸したiPhoneが引き金となり、アクティブなユーザーがスマートフォンでつぶやき始めるとともに、経済評論家の勝間和代氏をはじめ、日本の著名人も相次いで利用し始めるなど、インフラ周りの整備と、ハードとソフトの両面の充実が、Twitterブームを後押ししたと考えられる(図2)。

図2 Twitterを利用する主な有名人
バラク・オバマ大統領
アーノルド・シュワルツネッガー知事
デミ・ムーア
ブリトニー・スピーアーズ
オノ・ヨーコ氏
坂本龍一氏
勝間和代氏
村井純氏
堀江貴文氏
茂木健一郎氏

Twitterの仕組みは意外と難しい?

 Twitterの仕組みそのものはシンプルだが、実際に利用してみないとなかなか理解しにくいだろう。そこで、まずは基本的な仕組みから解説しよう。仕組みそのものは知っているという方は、次のページに進んでいただきたい。

 Twitterは、Twitterにアクセスし、無料のアカウントを取得すればすぐに始められる(図3)。しかし、単にログインして独り言をつぶやいているだけでは、何も面白くないし、何も起こらない。次にすることは、興味のある著名人のつぶやきや、知人や同僚などを「フォロー(追跡)」して、自身のTwitterのページに各人のつぶやきを表示させること、そして、自分をフォローしてもらうことだ。



図3 アカウントを取得後、ホーム画面の「いまなにしてる?」に記入するだけでつぶやける


 他のユーザーをフォローすると、フォローしたユーザーのつぶやきがすべて自分の「タイムライン」と呼ばれるリストに刻々と表示されるようになる。基本はこのフォローという仕組みによって、リアルタイムな情報伝達が実現される(図4)。

図4 フォローの仕組み


 もちろん、知人や同僚など、フォローしたいユーザーを自由に追加でき、フォローを中止するのも簡単だ。フォローは相手の承諾を必要としない。オバマ大統領だろうが、アーノルド・シュワルツネッガー氏であろうが、ワンクリックでフォローできる。

 自分がつぶやいたメッセージは、自分をフォローしているユーザーだけでなく、Twitterを利用していない人にも見える。Twitterのサイトで、http://twitter.com/<自分のユーザー名>にアクセスすれば、他のユーザーも閲覧できる。そのため、ときどき検索エンジンでつぶやきが検索されることもある。

 メッセージの内容はどんなものでも構わない。「今何をしているか?」をつぶやくのがTwitterの基本だからだ。「電車に乗って移動中」「昼ごはんなう」(「なう=Now」は現在行動中であることを簡単に示すTwitterならではの用語)など、流れるメッセージの大半は、特に意味を持たないものだ。何でも思ったことをつぶやくだけでもいい。気楽に利用できるため情報伝達の速度が速いのもうなずけるが、これだけではブログとどう違うのか首をかしげる人もいるかもしれない。実はTwitterならでは情報伝達の仕組みがあるのだ。

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