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2010年10月04日

中堅・中小企業は中国市場をどう見ているのか?:中堅・中小企業市場の解体新書(20)

2010年4月〜6月のドル換算の名目GDPにおいて中国は日本を上回った。2010年1月〜6月の半期で見た場合はまだ日本が世界第2位を維持しているが、このペースでいけば2010年通期では日本が中国に抜かされる可能性が高い。中国市場は今や日本企業にとって(もちろん、世界の企業にとっても)無視できない存在となった。そこで今回は、日本国内の中堅・中小企業の中国市場への進出状況やそれに伴うIT活用の現状について見ていくことにする。

執筆:ノークリサーチ 岩上由高

中国市場への取り組み状況は二分化

 以下のグラフは年商500億円未満の日本国内中堅・中小企業に対して、「中国でのビジネス展開状況」について尋ねた結果である。

photo
(クリックで拡大)

図1 中国でのビジネス展開状況(複数回答)


 「商材やサービスを販売/流通する」「製造やサポートのアウトソース先として活用する」といったビジネス形態の観点と、「中国国内に拠点を持つ」「中国国内に拠点を持たない(インターネットなどを介した販売など)」といった拠点の有無に関する観点を交え、その組み合わせを列挙した上で当てはまるものを選んでもらったものだ。

 この結果を見ると、「既に中国国内に拠点を持ち、商材やサービスを販売/流通させている」「既に中国国内に拠点を持ち、製造やサポートのアウトソース先として活用している」など、中国市場への展開を積極的に進めた企業が、年商50億円以上〜100億円未満で23.5%、年商100億円以上〜300億円未満で26.5%、年商300億円以上〜500億円未満で44.0%存在している。

 この数字に「拠点を持たずにビジネス展開をしている企業」を加えると、何らかの形で中国でビジネスをしている企業は、年商50億円以上の中堅企業層で40〜60%と、およそ半分にのぼる。

 だが、その一方で「中国向けにビジネスを展開する予定はない」という回答も中堅企業層で半数近くあり、年商50億円未満の中小企業層では70〜85%に達している。

 このように日本国内の中堅・中小企業における中国市場への取り組みは、現地拠点も設けて積極的に取り組む層と、ビジネス展開をまったく予定していない層に二分化している状況となっている。

 ここで1つ注目していただきたいのが「中国国内に拠点は持たないが、中国向けにインターネットによる商材/サービスの提供を行っている」「中国国内に拠点は持たないが、中国向けにインターネットによる商材/サービスの提供を行う予定である」という回答割合がいずれの年商帯においても非常に少ないという点だ。

 インターネットを通じた販売であれば、手間をかけずに巨大な中国市場を相手にビジネスができると考えがちだ。実際、中国に向けたネット販売を支援するサービスも存在している。だが、中国の消費者に伝播していくだけの十分な訴求力が商材やサービスになければ、途端に情報の渦の中に埋もれてしまう。この点は日本国内でeコマースを成功させることが容易でないのと同様である。そういう意味では日本国内の中堅・中小企業は中国へのビジネス展開について比較的冷静に判断できているともいえる。

【次ページ】中国市場に向けてビジネスを展開しない理由

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