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2011年04月05日

映画『ライトノベルの楽しい書き方』プロデューサー 加藤智行氏インタビュー

【加藤智行氏インタビュー】メディアミックスとライトノベルの関係を考える

アニメや映画などのコンテンツでライトノベルを原作とするものが増えてきている。『ライトノベルの楽しい書き方』(GA文庫)の実写映画化に際して、プロデューサーとして活躍されたブロスタTV合同会社の加藤智行氏に、メディアミックスとライトノベルの関係や今回の映画化についてお話をうかがった。

ライトノベルと実写映画のコラボレーション

――『ライトノベルの楽しい書き方』を映画化することになったきっかけをお教えいただけますか?

 加藤智行氏(以下、加藤氏)■原作を初めて読んだ時に、ドラマ性の詰まった非常に素晴らしいラブコメだなと思いました。ただ笑えるだけではなく、最後はしっかりと泣かせる。普遍的なテーマをわかりやすく物語に落としこんでいるところが秀逸だなと。そしてなによりキャラクターがとても魅力的でした。これは是非映像化したいとすぐに思いましたね。

 ちょうどその時、ブロスタTV登録クリエイターの大森研一監督に映画を撮ってもらおうと考えていて、彼のテイストでこの原作を実写化したら面白い作品になるぞと思い、企画をスタートさせました。

――現在、ライトノベルをアニメや映画にするメディアミックスは多く見られますが、その状況をどうご覧になっていますか?

photo

『ライトノベルの楽しい書き方』(DVD)

 加藤氏■ライトノベルには面白いアイデアやプロットの詰まった作品が多いので、原作として考えた時にとても魅力的です。だからライトノベルを原作にしたメディアミックス作品が多く製作されているのだと思います。また、最近はアニメだけではなく、この作品のように実写化されるものも増えてきました。ライトノベルと実写の相性は決して悪いものではないので、今後も実写化作品は増えていくと思います。

――原作を実写化するに際して苦労した点などはどのあたりでしょうか。

 加藤氏■一番避けたかったのは実写としてのリアリティを求めるあまり、原作の魅力、とくにキャラクターの魅力を薄めてしまうことです。とはいえ漫画チック過ぎる作品にするのも嫌でした。だからバランスを一番注意しましたね。監督が実写畑の大森さんだったので、逆に脚本はゲームやアニメのシナリオを書かれている橋龍也さんをあえて起用しました。

 実写映画に寄り過ぎず、ライトノベルにも寄り過ぎず、でもキャラクターは非常に立っている。そういった絶妙なバランスを出せるように各分野のプロに参加していただきました。その結果ちょうど良いバランスの作品に仕上がったと自負しています。

 とくにセリフは難しかったですね。例えば主人公の流鏑馬剣(やぶさめつるぎ)は武士言葉で喋るのですが、原作そのままでは実写だとキツイし、全部変えるとキャラクターの魅力が薄れる。大森監督や橋さんと相談しながら慎重に進めました。最終的に、普段は周りに合わせて普通に喋っているのですが、動揺や緊張した時にだけ思わず武士言葉になってしまうという設定にしました。苦労しましたがおかげで原作の魅力を活かしつつ、実写でも成立するキャラクターとして、剣を描くことができたと思います。

――映画はキャスティングも本当に個性的だと思いました。それぞれの配役の狙いなどについて教えてください。

 加藤氏■演技の経験や実績よりも、原作のキャラクター・イメージに合っているかどうかを重視して候補の方を選びました。俳優だけではなく、アイドル、声優、ミュージシャンなど幅広いジャンルから探して、イメージに合った方に声を掛けさせていただきました。

 これは非常に珍しいことなのですが、今回はほぼすべて希望通りの方に出演していただけました。ただその反面、どの人も忙しい方ばかりなのでスケジュール調整が大変でしたが(笑)。

 主人公の流鏑馬剣役に関しては、私の中で確固たるイメージがありました。和風美人、身長が高い、黒髪ロングヘアーが似合う、眼力がある等何点かあったのですが、そのすべてがイメージ通りだったのがBerryz工房の須藤茉麻さんでした。主人公のキャスティングだけは絶対に妥協したくなかったので、原作のイメージにピッタリの須藤さんに決まって本当に良かったです。

 佐藤永典さんは前から一緒にお仕事をさせていただきたいと思っていた俳優の1人でした。この企画が動き出した時に真っ先に彼の名前が浮かびました。イケメンなのに柔らかい感じを出せる役者さんで、与八雲役にピッタリなので。

 また、声優を2名起用していますが、これは戦略というよりは、実は原作のイメージを重視した結果なんです。竹達彩奈さん演じる市古ゆうな役は最後まで候補が見つけられませんでした。俳優やアイドルの中にはイメージに合う方がいらっしゃらなかったので。そこで今度は声優やミュージシャンにまで幅を広げて探しました。そんな中やっと竹達さんに出会えました。一番実写化が難しい役だったので、イメージ通りの方に決まってホッとしました。逆に与まるみ役に関しては最初から國府田マリ子さんしかいないと思っていました。あの母親役を実写で再現できるのは國府田さんしかいないと。運良くご快諾していただきましたが、他の方は考えられなかったのでお断りされていたら大変でした(笑)。

 おかげさまでかなりイメージ通りのキャスティングができました。今回の作品が好評な要因の1つに原作のイメージを重視したキャスティングが挙げられると思います。

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