【2012年02月23日 00時00分 更新】

現代を乗り切るための「社会問題解決マーケティング」

中堅中小企業を変える!社会問題解決マーケティングと消費者の意識

前回は新たなマーケティングの主流になると予想される「社会問題解決マーケティング」を紹介した。これは社会の問題を起点としてその解決が同時にビジネスにもなる、というマーケティング手法である。とはいえ多くの中小企業の経営者は「売るにはまず値段と品質。消費者もそれを望んでいる」という価値観が根強いはずだ。今回は社会問題の解決を消費者も望んでいるのか、そして利益につながるのか、という点をデータで読み解いてみる。

執筆:幸本陽平

日本の企業社会でひとり歩きする「CSR」

 企業が社会問題を解決する、と聞いて「CSR(企業の社会的責任)」を連想する読者も多いのではないだろうか。

「我が社はCSRに力を入れています」

 自分が株主となっている企業の経営者がこのような発言をしたら、あなたはどう思うだろうか。率直なところ、それよりもまず本業に力を入れて儲けてほしい、カッコつけてイメージアップするよりも経営そのものをしっかりやってほしい、と感じるのではなかろうか。実際に私もこれまではそう考えており、「社会貢献」「社会起業」などの単語にも懐疑的で「どんな企業でも社会に役立っている、わざわざ“社会”などと付ける必要があるのか」と思っていた。

 私が前回紹介した「社会問題解決マーケティング」は、一般にCSRから連想される表層的なイメージアップなどとは異なる。社会問題の解決を積極的に自社の利益に結びつけようとする“事業”である。とはいえ、「普通の企業に貧困だとか環境だとか社会問題の解決を求めるなんて大げさすぎる」「儲けて寄付したり税金を納めたりだって立派な社会貢献だ」という反論もあるに違いない。それでも「それがどのように社会に役立つか」という視点が価格よりも優先されるようになる動きは現に起こりつつあり、今後もさらに進展することを私は確信している。

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