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  • 2012/07/24 掲載

新局面迎えたソフトバンクグループの戦略、ヤフーはO2O目指す新サービス「ウルトラ集客」も

SoftBank World 2012レポート

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利用が急速に拡大しているスマートフォンやタブレット端末。24時間いつでもインターネットにアクセスできる環境の出現は、我々のライフスタイルを変え、さらにはワークスタイルをも大きく変えつつある。この時代の転換期を捉え、ソフトバンクグループはその主戦場をPCインターネットからモバイルインターネットの世界へと移そうとしている。SoftBank World 2012においてソフトバンク 代表取締役社長の孫正義氏、ヤフー 代表取締役社長の宮坂学氏が今後の展開について語った。

執筆:レッドオウル 西山 毅、構成:編集部 松尾慎司

執筆:レッドオウル 西山 毅、構成:編集部 松尾慎司

レッド オウル
編集&ライティング
1964年兵庫県生まれ。1989年早稲田大学理工学部卒業。89年4月、リクルートに入社。『月刊パッケージソフト』誌の広告制作ディレクター、FAX一斉同報サービス『FNX』の制作ディレクターを経て、94年7月、株式会社タスク・システムプロモーションに入社。広告制作ディレクター、Webコンテンツの企画・編集および原稿執筆などを担当。02年9月、株式会社ナッツコミュニケーションに入社、04年6月に取締役となり、主にWebコンテンツの企画・編集および原稿執筆を担当、企業広報誌や事例パンフレット等の制作ディレクションにも携わる。08年9月、個人事業主として独立(屋号:レッドオウル)、経営&IT分野を中心としたコンテンツの企画・編集・原稿執筆活動を開始し、現在に至る。
ブログ:http://ameblo.jp/westcrown/
Twitter:http://twitter.com/redowlnishiyama

iPhoneとiPadの提供で、企業の「情報革命」を引き続きバックアップ

photo
ソフトバンク
代表取締役社長
孫正義氏
 2008年のiPhone、2010年のiPadの登場は、世界中に大きなインパクトを与えた。日本でこの両製品を提供するソフトバンクでは、発売と同時に、グループ企業の全社員 約2万人にiPhone/iPadを配布したという。

「iPhone、iPadはいわば武士の両刀に相当するもの。現代社会において情報を武器に戦うことは既にたしなみだ。時代に応じた心構えが必要となる。」(孫氏)

 さらに孫氏は、100%の社員がiPhone/iPadを持っている状況になれば、ビジネスワークスタイルが根底から変わると強調する。全員の使用が前提なら、紙で個別に指示書を出す必要はなくなり、PCのある机の前が情報確認の場所だと決め付ける必要もない。

 これに関連して同社では2012年4月、社内業務におけるペーパーゼロ宣言を行った。取引先との契約書など、相手が紙でなければ受け入れられないケースを除き、社内業務での紙の使用を全面的に禁止したのだ。ペーパーゼロ会議も今や当たり前だという。

 結果、仕事は迅速に進むようになり、コストも削減でき、意思の疎通もより効率的になった。実際にここ2年間で営業担当者1人当たりの顧客訪問件数は2倍になり、2011年度における従業員1人当たりの営業利益は2574万円で、同業他社の約2.5~6倍という高い水準を実現している。

「100%の社員が持つということは、会社のプラットフォームが変わるということ。ほぼ全員が持っている、というのとはまったく意味合いが異なる。お客さまにおいてもプラットフォームが変われば、かつてない情報革命を起こすことができ、生産性は一気に上がる。私たちはそのお手伝いをしていく。」(孫氏)

 現時点で、iPhoneは15万社、iPadは6万社に既に導入されているという。

プラチナバンドの提供で、よりストレスのないモバイルインターネット環境を実現

 これまでソフトバンクのモバイルサービスには2.1GHz帯の周波数帯が割り当てられており、競合他社に比べて電波が繋がりにくいといわれていた。それが2012年3月、総務省より900MHz帯の基地局開設計画の認定を受けたことで、この7月25日から900MHz帯のいわゆる“プラチナバンド”のサービスを、順次提供開始する。現在基地局の建設を通常の4倍のスピードで進めているとのことだ。

「実は今までも他社の電波が日本の約99%に届くのに対し、我々の電波も約98%はカバーしていた。その差は1%未満だ。今後は基地局の工事が完了したところから、続々と繋がりがよくなっていく。」(孫氏)

 プラチナバンドの許認可を得たことで、2.1GHz帯と比べた場合の電波のカバーエリアは一気に3倍に広がる。同じ基地局から電波を発信しても、届く範囲がこれまでの3倍になるということだ。

 また2.1GHzの電波はビルに当たるとそこで跳ね返されてしまうが、900MHzのプラチナバンドは、「電波に粘りがある」(孫氏)という。障害物となっているビルの壁に跳ね返されるのではなく、裏側にまで回り込んで窓から入ってくるのだ。

「2.1GHzもプラチナバンドも、建物のコンクリートや鉄筋に当たると中を通過できないので、都心ではどちらも同じだという人がいるが、それは大きな間違い。プラチナバンドはビルの裏側にまで回り込むことができる。やはりプラチナバンドだからこそ、建物の中でもより繋がるという環境を実現できる。」(孫氏)

 プラチナバンドの提供開始によって、従来のフィーチャーフォンで主に利用される2.1GHz帯とのトラフィックの棲み分けが可能になり、よりストレスのないモバイルインターネット環境が実現されることになる。既に出荷済みのiPhone 4/iPhone 4S/iPad 2/新しいiPadに加え、今後発売予定の全機種にプラチナバンドの電波受信用のアンテナと関連チップが標準搭載されているとのことだ。

「現代社会では、単に9時から5時まで仕事をするだけではもう戦えない。iPhone/iPadとプラチナバンドによるモバイルインターネットによって最新の情報武装を行い、是非ワークスタイルを改善をしていただきたい。そうした構えを作って生産性を高めていけば、その分お客さまに、あるいは自分の家族に、幸せや豊かさを提供できるのではないかと思う。」(孫氏)

【次ページ】O2Oでの集客ソリューション“ウルトラ集客”

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