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2012年09月26日

『織田信奈の野望』プロデューサー 青木隆夫氏インタビュー

【青木隆夫氏インタビュー】コンテンツとしての「歴史」の魅力とは何か──人気アニメ『織田信奈の野望』プロデューサーに聞く

アニメ『織田信奈の野望』が話題だ。原作は史実では全くありえない戦国時代を描いたライトノベル。その物語をクオリティの高いアニメ作品に仕上げられている。この作品が生まれるに至った経緯からコンテンツビジネスの現況までをプロデューサーの青木隆夫氏にうかがった。

『織田信奈の野望』あらすじ
現代の日本に暮らす平凡な男子高校生・相良良晴は、ある日突然、戦国時代の濃尾平野にタイムスリップする。そこは合戦の真っ只中で、1人の足軽が良晴をかばい討ち死にしてしまう。その足軽の名は、木下藤吉郎。「それって豊臣秀吉じゃねーか!」と動揺する良晴が出会ったのは、尾張国を治める織田信長……ではなく、織田信奈という美少女だった。その上、この世界では柴田勝家や明智光秀といった戦国武将たちも可愛い女の子の姿で存在していた。かくして、良晴は藤吉郎の代わりに信奈の家臣となり、彼女の野望である天下統一を手助けすべく奔走する。

『織田信奈の野望』公式サイト

人気の戦国アニメが生まれた理由

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『織田信奈の野望』1巻(Blu-ray)

──アニメ『織田信奈の野望』は、同名のライトノベル(春日みかげ・著、みやま零・画/ソフトバンク クリエイティブ・GA文庫)が原作ですが、なぜこの作品をアニメ化しようと思われたのですか?

 青木 隆夫氏(以下:青木氏)■僕は個人的にライトノベルが好きで、趣味も兼ねて本屋さんに通っていたとき、たまたま『織田信奈の野望』(以下:「信奈」)の第1巻が出ていて、まず表紙の絵に惹かれたんです。あと、その発売を記念した販促物として作品の世界観やキャラクターを説明するリーフレットが一緒に置いてあって、面白い題材だと思ったのがきっかけです。

 それから、僕たちは2010年に「Studio五組」というアニメーション制作会社を立ち上げたんですが、当時からお世話になっているポニーキャニオンの方に「信奈」のアニメ化を提案したところ、その方も同じタイミングで読まれていて「青木君も好きなの? じゃあ俺のほうで動いてみるけど」と言ってくださったんです。

──なるほど、もともと原作ファンでいらしたんですね。一方で、歴史上の人物、特に戦国武将を美少女化したアニメは、『恋姫†無双』シリーズ(2008年、2009年、2010年)をはじめ、『百花繚乱 SAMURAI GIRLS』(2010年)、『戦国乙女〜桃色パラドックス〜』(2011年)、『戦国コレクション』(2012年)と、ここ数年多くの作品が登場しています。それらと「信奈」の違いは?

 青木氏■僕がこの「信奈」という作品を読んで強く惹かれたところは大きく3つあって、1つはキャラクターのキャッチーさです。春日みかげさんの描く登場人物そのものにすごく魅力があって、なおかつ各々のキャラ付けが独創的で新鮮だなと。たとえば、いちいち他人の言動やその場の状況に点数をつける丹羽長秀や、30文字以上のセリフを喋ると噛んでしまう蜂須賀五右衛門などですね。

──念のために補足しておくと、長秀は知的なお姉さんキャラで、五右衛門は小学5年生くらいの少女忍者。名前は男性でも、姿は美少女。明智光秀や柴田勝家といったお馴染みの武将たちも同様ですね。

 青木氏■はい。それで2つ目は、ストーリーが史実に沿っていること。しかも、大筋では史実になぞらえつつ、要所で歴史改変を行っている。たとえば桶狭間の戦いで今川義元を討たず、のちに信奈が上洛するにあたりお飾りの将軍として担ぎ出して今川幕府を開く、みたいな。原作者の春日みかげさんは歴史が大好きで、とてもお詳しいんですよ。だから歴史が変わった「if」の世界を面白く見せられるんですね。それは、やがては信奈も信長と同じ最期を迎えてしまうのか……といった今後の展開がどうなるのかをハラハラしながら読む気持ちにもつながっていきます。おそらくこれが「信奈」を他の作品と差別化する最も大きな要素ではないかと。

 そして3つ目は、この歴史解釈にフォーカスすることで、作品にシリアスさや重厚感が生まれていること。従来の戦国美少女アニメは、極端にいえば女性ばかり活躍して男性が空気みたいな作品が多かったと思うんですね。「信奈」もメインの武将たちは女性ですが、男性キャラもたくさん登場しますし、彼らの存在があってこそ熱い見せ場が成立するんです。

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