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  • 2012/12/03 掲載

Facebookはリア充、Twitterはネット充、高い消費を促す「ソーシャル商人」を囲え!

7割は「建前で」いいね!

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消費者だけでなく、企業の間でも利活用が広がるソーシャルメディア。新しい情報伝達手段として期待されるが、「ソーシャルメディア利用実態調査」によれば、約7割の人は「建前で」いいね!ボタンを押しており、額面通りには受け取れない難しさもある。その一方で、高い消費誘発への影響力を持つ「ソーシャル商人(あきんど)」と呼ばれる人々を取り込むことに成功すれば、飛躍的な消費増につなげることが可能になる。

執筆:レッドオウル 西山 毅、構成:編集部 松尾慎司

執筆:レッドオウル 西山 毅、構成:編集部 松尾慎司

レッド オウル
編集&ライティング
1964年兵庫県生まれ。1989年早稲田大学理工学部卒業。89年4月、リクルートに入社。『月刊パッケージソフト』誌の広告制作ディレクター、FAX一斉同報サービス『FNX』の制作ディレクターを経て、94年7月、株式会社タスク・システムプロモーションに入社。広告制作ディレクター、Webコンテンツの企画・編集および原稿執筆などを担当。02年9月、株式会社ナッツコミュニケーションに入社、04年6月に取締役となり、主にWebコンテンツの企画・編集および原稿執筆を担当、企業広報誌や事例パンフレット等の制作ディレクションにも携わる。08年9月、個人事業主として独立(屋号:レッドオウル)、経営&IT分野を中心としたコンテンツの企画・編集・原稿執筆活動を開始し、現在に至る。
ブログ:http://ameblo.jp/westcrown/
Twitter:http://twitter.com/redowlnishiyama

ソーシャルメディアによって異なるユーザーの特性

 野村総合研究所(以下NRI)では2012年9月に「ソーシャルメディア利用実態調査」を実施し、ソーシャルメディアの特徴的なユーザ像やソーシャルメディアが誘発する消費の現状などを明らかにした。調査を担当したNRIのICT・メディア産業コンサルティング部 主任コンサルタントの杉山誠氏は、ソーシャルメディアの定義を「人/関係/行動といった“現実”をインターネット上に写像して、多様なコミュニケーションツールを提供するサービス」だと紹介する。

 そうしたソーシャルメディアは現在数多くのものが提供されているが、今回のNRIの調査では日本での利用者数が多く、さらに企業の活用事例も多いものとして、Facebook、mixi、Twitterの3つを採り上げた。

 この3つのソーシャルメディアの各々について、直近1か月に利用したユーザー数は、Facebookが1730万人、mixiが1330万人、Twitterが1450万人で、重複利用者を除いたユニークユーザー数は2670万人(※)、特にFacebookのユーザー数は昨年度に比べて大きく伸長しているという。

(※)NRI「ソーシャルメディア利用実態調査」、総務省「通信利用動向調査」および「人口推計」からNRIが推計。日本に住民登録している人に限る。


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ソーシャルメディアで行う行動と頻度
(出典:野村総合研究所,2012)


 ソーシャルメディアで行う行動として、ログインについで多かったのが、いいね!(Like)/イイネ!/リツイート(RT)を行うこと。さらにFacebookで友人たちの投稿に反応する「いいね!」ボタンを押す時の気持ちを聞いたところ、“本気”で押している人の割合は27%に留まっており、“見たよ”ということを伝えるためのいいね!が30%、“お返し”のためが19%、上司などに気を使って押すという“仕方なく”が19%、“理由なく”が14%という結果が得られた。

画像
いいね!を押す時の気持ちの割合
(出典:野村総合研究所,2012)


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 この点についてコンサルタントの塚本鋭氏は、「いわば7割強の人が“建前”でいいね!を押しているといえる。ただ、これはその相手と円滑にコミュニケーションしていく上で必要になるものではないか」と指摘し、「企業がいいね!の数を効果測定の指標に使っているケースもあると思うが、それは自社や自社製品/サービスに対する共感・興味が高い/低いというよりも、コミュニケーションがどれだけうまく採れているかを表わす指標だと考えたほうがいいだろう」と解説する。

 また先の2670万人のうち、3つのサービスをすべて使っているユーザーは500万人、3つのサービスのうち、いずれか2つを使っている人が840万人で、こうしたヘビーユーザーのソーシャルメディア以外での行動にもフォーカスを当ててみると違った側面が見えてくる。

 3つのサービスをすべて利用している人は、リアルでもインターネット上でも、コミュニケーションの量とその満足度が高いという特徴が明らかになった。たとえばFacebookの利用者は比較的リアル充実度が高く(リア充)、Twitterの利用者は比較的ネット充実度が高く、mixiはその中間に位置付いていることが分かった。

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リアル/インターネット上におけるコミュニケーションの量とソーシャルメディアの使い分け
(出典:野村総合研究所,2012)

「今後企業がクロスメディアのマーケティング戦略を考える場合には、アプローチする対象によって、どのメディアを使うのか、あるいは組み合わせていくのか、という点を考慮する必要がある。」(塚本氏)

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どのように3つのサービスを使い分けるかによって、利用者の特徴は異なる
(出典:野村総合研究所,2012)


【次ページ】リアルの充実度がソーシャルメディアの活用度に影響

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