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2013年03月08日

GEの世界イノベーション調査:世界からの期待は4位も「非常に残念な結果」と米倉誠一郎教授

日本GEは5日、世界25市場、3100人のシニアエグゼクティブを対象に、イノベーションに対する認識調査の結果を発表した。それによれば、「イノベーションをもっとも牽引する国はどこか」の質問に対して、日本は4位になった。一方で、日本企業の担当者の回答結果については、イノベーションへの取り組みが世界と比べて著しく消極的な姿勢が明らかになり、一橋大学イノベーション研究センター 教授の米倉誠一郎氏は「大変残念な結果になった」と厳しく批評した。

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一橋大学
イノベーション研究センター
教授
米倉誠一郎氏

 日本GEが今回発表した調査は、世界の経営層がイノベーションをどのように捉え、その意識がどのように経営戦略に影響を与えているかを明らかにすることを目的としたもの。3回目となる今回の調査では、世界25の市場の3100人が電話インタビューに対して回答した。回答者は平均43歳(日本は平均47歳)」、所属企業の規模は平均で従業員数1200人(同900人)だった。GEによれば、回答者はすべて企業でのイノベーションに直接関与する立場だという。

 まず、グローバルでの調査結果によれば、91%の回答者が「自社にとってのイノベーションは戦略的優先課題としている一方で、30%は「イノベーションの展開によって競争激化や製品の短命化を起こし、自国の経済に悪影響を及ぼす」との懸念を示す回答をした。

 また、今後の会社経営に寄与するイノベーションとして、「新しいビジネスモデルの開発」を挙げる回答者が52%にのぼった。他社とのパートナーシップによるイノベーションも、全体の87%の回答者に支持された。このうち、パートナーシップの具体的な目的で挙がったのは、新技術へのアクセス(79%)、新市場への参入(79%)といった項目だった。一方で、「機密保持」(64%)などを理由に、協業に躊躇する回答者も少なくなかった。

 一方、日本企業の回答結果については、米倉教授が本調査を読み解いて、その見解を発表した。

 まず、「あなたの会社経営にイノベーションは?」との質問に、8割がイノベーションを戦略的優先課題として挙げつつも、大変重要な戦略的優先課題と答えたのは、29%にとどまり、米国の36%、ドイツの50%、韓国の37%、中国の55%、世界全体の44%から大きく乖離した結果となった。この点について、米倉氏は「大変残念な結果になった」と評した。

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 さらにイノベーションは「あまり、あるいはまったく戦略的優先課題ではない」とした割合が、日本だけ20%と突出して多かった。これに対して米倉氏は「イノベーション担当者とは思えない回答。イノベーションに対する感受性の高い人に総入れ替えするべきだ」と痛烈に批判した。

 また、こうした問題は企業に限らず日本全体におよんだ。たとえば、「社会全体がイノベーションを支持しており、若い世代にイノベーションへの熱意があるか」という問いに対して、世界平均では77%同意しているにもかかわらず、日本では24%と驚くほど低かった。また、同様に政府援助や大学での取り組みについても評価が低く、「(教育に携わる)自分自身も反省するべき結果」(米倉氏)となった。

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 しかし、こうした日本人自身による悲観的な回答結果とは相反して、世界の回答者からの評価をみると、「イノベーションを最も牽引する国」では、米国、ドイツ、中国に続き、僅差で4位となった(ただし、前回調査では中国より上の3位)。また、「イノベーション環境の整備」では、ドイツ、米国に続き、3位となった。

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 国内の見方と国外からの見方で、著しい乖離が生まれる原因について、米倉氏が注目したのが、「企業のイノベーションを成功させるために重要な能力」についての回答結果だ。

【次ページ】日本人が過大に評価しているもの、過小に評価しているもの

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