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2013年09月27日

『秀吉家臣団の内幕』著者 滝沢弘康氏インタビュー

【滝沢弘康氏インタビュー】豊臣秀吉とその家臣団の栄光と挫折──天下人のマネジメントを検討する

2014年の大河ドラマの主人公が、豊臣秀吉の側近・黒田官兵衛に決まったことで、天下人とそれを取り巻く群像への関心は高まりそうだ。戦国時代を終焉させた秀吉とその家臣団は、どのような組織を築き、乱世を駆け抜けたのか? 『秀吉家臣団の内幕』(ソフトバンク新書)を上梓した滝沢弘康氏にお話をうかがった。

秀吉は今、人気がない?

──戦国大名として大メジャーな存在であり、伝記、小説、研究書など、これまで数々の本が書かれてきた「豊臣秀吉」の、しかも本人ではなく、それを支えた「家臣団」をテーマにされたのはなぜでしょうか?

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『秀吉家臣団の内幕』

 滝沢 弘康氏(以下、滝沢氏)■織田信長の後継者および領地再分配をめぐる会議を描いた映画『清洲会議』(監督:三谷幸喜)の公開が近いことと、2014年の大河ドラマに、織田信長を天下人に押し上げた天才・黒田官兵衛を主人公とする『軍師官兵衛』が決定していることから、そのどちらにも関わるものとして、「秀吉+家臣団」というアイディアが浮かびました。

──滝沢さんは、歴史コンテンツを多く手がけられている株式会社かみゆの代表を務められていますが、それはつまり、編集者的な感覚が働いたということですか?

 滝沢氏■そうですね。歴史系の本を作っていると大河バブルというものがありまして(笑)、これから官兵衛関連本が多数出版されることが予想されるので、埋もれないためにも、ちょっと視点をズラした方がいいだろうな、というようなことは考えました。

──「今、秀吉はあまり人気がない」ということをあとがきに書かれていますが、そのへんも書かれた動機と結び付いているんでしょうか?

 滝沢氏■歴史系の書籍やムックを手がけていると、20〜30代のライトな歴史ファンの方とお話する機会があるんですよ。その際にも、秀吉は軽んじられているというか、話題にすらのぼらないことが多いんですね。だからといって僕自身も特に秀吉が好きではなかったので、「それはおかしい!」とか「もっとプッシュしなくちゃ」と思っていたわけではないんですけど。ある歴史雑誌の編集・制作をしていた時も、伊達政宗や真田幸村といった女性に人気の武将に対して、秀吉関係は特集企画が1度も通りませんでしたからね(苦笑)。

──それって、ルックスの問題なんですか? 伊達政宗=渡辺謙みたいなイメージがある一方で、秀吉といったら「サル」ですものね……。

 滝沢氏■そういったメディアが創作したステレオタイプが要因になっているところも大いにあると思います。武将ってすごくイメージで語られる部分が多い。だから秀吉は、美化された正宗、幸村なんかにはどうしても勝てないんですよ。

──萌えにくいし、美化しづらいから(笑)。

 滝沢氏■あと、歴史上の人物というのは、小説や映画などで何度も語られることによってキャラクタライズされていきます。秀吉というのはすでにキャラクタライズされ尽くした人物なんですね。秀吉は立身出世の権化みたいな受け取られ方をする一方で、秀頼を自分の後継者にすべく、政敵のみならず1度は自分の後継者に決めた秀次まで死に追いやるなどダークな一面も持ち合わせている。そうした裏表のあるキャラクターとしてすでに完成していて、新しい秀吉像が築きにくいゆえの不人気、ということは言えると思います。

──家臣団を介して秀吉を見ることで、従来の秀吉像を覆したかった、ということでしょうか?

 滝沢氏■いや、そこまで大それたことは考えていませんでした(苦笑)。とはいえ、いろいろ勘違いされている面もありますし、家臣団に注目することで、ちょっと新しい秀吉像が見えないかな、とは思っていました。歴史ファンが「あ、秀吉って、本当はこういう人物だったんだ」と見直す1つのきっかけになれば嬉しいですね。

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