• 2014/08/04 掲載

国内ADC市場規模、2014年以降は再成長へ その理由は?

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IDC Japanは4日、国内アプリケーションデリバリーコントローラー(Application Delivery Controller、以下 ADC)市場の2013年の実績と予測を発表した。これによると2013年の国内ADC市場は、通信事業者における需要が一巡した影響によって2010年から続いた成長基調が一段落し、前年とほぼ同じ規模の244億4,600万円となった。
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国内ADC市場 エンドユーザー売上額予測、2009年~2018年
 国内ADC市場における通信事業者向け売上は、2010年~2012年は、前年比成長率30%以上のペースで急速に拡大してきたが、2013年は一転して前年比6.8%減のマイナス成長になった。これは、移動体通信事業者の需要減少によるもので、移動体通信事業者におけるADC需要の中心であった、急速なトラフィック増加への対応やLTE(Long Term Evolution)サービス展開における需要が、2013年にいったん沈静化したことが影響したという。


 一方で、通信事業者向け以外の市場は、2013年も堅調に成長を続けた。2013年の通信事業者を除いたADC市場は、前年比成長率が3.8%と小幅ながらもプラス成長を維持した。クラウドサービス提供事業者やスマートフォン向けサービス提供事業者などのADCへの投資が堅調であったことに加えて、一般企業における需要も景気回復に伴って堅調に推移した。

 IDCでは、今後の国内ADC市場について、2013年の成長の停止は一時的なものであり、2014年以降再び成長軌道に乗って拡大すると指摘。2014年の国内ADC市場は、前年比9.6%増の267億8,200万円と予測し、2013年~2018年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は6.5%と予測している。

 コモディティ化の進行が緩やかであり、継続的需要が高い確率で見込まれるため、ADC市場の成長性は依然として高いという。

 さらに、ハードウェアプラットフォームの優位性を原動力として、セキュリティやアプリケーションパフォーマンス最適化へとADCの適用領域が拡張し続けることも、市場の成熟化を抑えて継続的な成長の推進力になるとしている。

 一方で、IDCは、成長を続ける国内ADC市場においても、すべてのベンダーがその成長の恩恵を享受できるわけではないとした。

「国内ADCベンダーは絶えず起こる市場の変化に適合していかなければ勝ち残ることはできない。たとえば、クラウド活用の進展が引き起こすADC市場の変化に対しては、仮想アプラインス製品の強化を含めて、クラウド環境下でもADCの能力を十分に発揮できるような製品強化によって適応していくことが求められる」(IDC Japan コミュニケーションズ リサーチマネージャーの草野 賢一氏)

 今回の発表はIDCが発行した「国内アプリケーションデリバリーコントローラー市場 2013年の分析と2014年~2018年の予測」(J14010106)にその詳細が報告されている。本レポートでは、国内ADC市場について、2013年の市場動向およびベンダーシェア分析に加え、2018年までの市場規模を予測している。

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