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- 2014/08/11 掲載
茂木健一郎氏が語る、脳科学に基づくイノベーション論 なぜイノベーションは脳に良いのか
レッド オウル
編集&ライティング
1964年兵庫県生まれ。1989年早稲田大学理工学部卒業。89年4月、リクルートに入社。『月刊パッケージソフト』誌の広告制作ディレクター、FAX一斉同報サービス『FNX』の制作ディレクターを経て、94年7月、株式会社タスク・システムプロモーションに入社。広告制作ディレクター、Webコンテンツの企画・編集および原稿執筆などを担当。02年9月、株式会社ナッツコミュニケーションに入社、04年6月に取締役となり、主にWebコンテンツの企画・編集および原稿執筆を担当、企業広報誌や事例パンフレット等の制作ディレクションにも携わる。08年9月、個人事業主として独立(屋号:レッドオウル)、経営&IT分野を中心としたコンテンツの企画・編集・原稿執筆活動を開始し、現在に至る。
ブログ:http://ameblo.jp/westcrown/
Twitter:http://twitter.com/redowlnishiyama
まったく違うものを生み出すことへの関心を持つべき
「日本は今、成長戦略を模索しているが、よりイノベーティブな国になるためには、我々自身のマインドセットを見直さなければならないと私は考えている」
さらに茂木氏はイノベーションを“ブルーオーシャンを作るもの”だと説明する。
「構成要素としては、それまでにあったものかもしれないが、イノベーションとはそれらを組み合わせることによって、血で血を洗うような過酷な競争のあるレッドオーシャンではなく、競争相手のいないブルーオーシャンでのびのびと泳ぐことができる商品やサービスを創り出すこと」
ここで茂木氏は、米テスラモーターズの会長をつとめるイーロン・マスク氏が、2013年8月にその構想を発表した“Hyperloop”という超高速移動システムのビデオ映像を会場に流した。その移動速度は時速1200Kmにのぼり、これが実現されれば、ロサンゼルス-サンフランシスコ間を約30分間で結ぶことが可能になるという。
「私が教えている大学で同じ質問をしたところ、知っている人は約1割だった。Hyperloopの実現性は別にして、まったく違うものを生み出すことに対する関心が、この国はもう少し、あったほうがいい」
さらに茂木氏は、ロサンゼルス-サンフランシスコ間を30分で繋ぐことができれば、今までにない新しい産業を生み出すことができる可能性があると指摘する。
「イノベーションとは、その登場によって、我々のライフスタイルまでが変わるようなもの。そんな未来感覚とでもいうようなものを、我々はもっともっと大事にすべきだ」
【次ページ】コンピュータが仕事を分割して、人間にアサインする
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