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  • 2014/08/27 掲載

スタバ・マクドナルド・ケンタがこぞって展開、事前オーダーのスマホ決済は本物か?

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スターバックス、マクドナルド、バーガーキング、ダンキンドーナツ──海外の大手飲食チェーン店では、スマートフォンを活用した“事前オーダーによるモバイル決済”にこぞって取り組んでいる。利用者は、事前にアプリ上で商品の注文を行い、決済を済ませておく。その後、指定した時間に店舗に到着すれば、店舗は顧客を待たせることなく商品を提供する。国内でも大手フランチャイズチェーン、日本ケンタッキー・フライド・チキンの運営する「KFC ROUTE 25」(ケーエフシー ルートトゥエンティファイブ)下北沢店において、事前オーダー・決済がスタート。今後の成果次第では、大きな広がりを見せる可能性がある。

TIプランニング代表取締役 池谷 貴

TIプランニング代表取締役 池谷 貴

編集などの仕事を経て、カード業界誌の版元において、雑誌編集、プランニング、セミナー、展示会などの運営に携わる。電子決済、PCI DSS/カードセキュリティ、ICカード、ICタグなどのガイドブック制作を統括。2009年11月にマーケティング、カード・電子決済、IT・通信サービスなどのコンサルティング、調査レポート・書籍の発行、セミナー運営、ポータルサイト「payment navi(ペイメントナビ)」「PAYMENT WORLD(ペイメントワールド)」などのサービスを手掛けるTIプランニングを設立した。

韓国スターバックスの事前注文が大盛況、米国でも実施へ

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韓国スターバックスの「Siren Order」。利用者は、店舗において、アプリケーションを起動して注文を送信すると、自身のスマートフォンに「注文確認」、「飲料の製造」、「製造完了」などの過程を確認できる
(出典:韓国スターバックス)

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 韓国のスターバックスでは、2014年5月29日、スマートフォンアプリを利用して、コーヒーなどの注文と支払いを行える「Siren Order(サイレンオーダー)」を開始した。サイレンオーダーは、韓国の「マイスターバックス会員」がプリペイドカードの「スターバックスカード」、モバイルアプリケーションを利用して、事前に商品の注文や支払いが可能なサービスとなる。利用者が事前にドリンクを注文し支払いを済ませることで、店舗に到着した際に待つことなく、商品を受け取れることができる。

 また、利用者は、自身が好きな飲み物とショット、シロップ、ホイップクリームなどの追加、ミルクや豆乳などを選択し、「自分の飲み物」として登録すれば、購入時にスマートフォンアプリに生成されたQRコードの提示により簡単に注文が可能だ。本サービスは開始後、約40日でサイレンオーダーの利用が15万件を突破。また、サイレンオーダーを介して利用できる「自分の飲み物」の登録サービスも30万件を突破したという。

 韓国スターバックスによると、「サイレンオーダー」の注文が多い時間帯は、午前8時~9時の登校や出勤時間、午後0時~1時の昼食の時間帯で、大学などの機関があるエリアを中心に使われているそうだ。

 韓国での成功を受けて、米スターバックスでも事前オーダーの導入を発表しており、今年中に同様のサービスが展開される予定だ。同社では、2011年からQRコードを利用したモバイルペイメントに取り組んでおり、すでに売上の約15%を占めていると言われている。

 また、大手ファーストフード店の米マクドナルドでもジョージア州コロンビアの22店舗において、スマートフォンアプリを経由して事前注文、決済が完了するサービスをテストしている。

 利用者はアプリをダウンロードし、決済を行うカード情報を登録。店舗に着く前に事前にオーダーを行うと、店舗レジもしくはドライブスルーで商品を受け取ることが可能だ。また、同アプリにはクーポン機能も搭載されている。

注文時の行列待ちを解消、Beaconで事前オーダーの来店客も検知

 国内では、Showcase Gigが事前オーダーに対応したソリューションを展開。同社では、商品の事前予約から決済、デジタルスタンプの付与まで、シームレスに行うことが可能な「O:der」を提供しているが、新たにBeacon技術との連携が可能な「スマートオーダー」を発表している。Showcase Gig 代表取締役 新田剛史氏によると、「顧客と店舗の双方のオペレーションを改善し消費体験を向上させるソリューションを目指している」そうだ。

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「the 3rd Burger」での「スマートオーダー」の利用イメージ。Beaconにより店舗スタッフは顧客の来店を検知できる
(出典:ShowcaseGig)


 「スマートオーダー」では、利用者が店舗に近づくと、センサーが店舗スタッフに来店を通知。スタッフが商品の調理を始めることができる。さらに、時間を指定して商品の受け渡しが可能で、店舗が忙しい時間は事前オーダーの受付をオフにすることも可能となっている。店舗は、自店を登録している顧客の年齢や性別、来店頻度を知ることができるため、ターゲットを絞ったクーポンを、店舗の端末からターゲット配信することが可能となる。

 アプリックスIPホールディングスの2種類のBLE(Bluetooth Low Energy)技術、来店を検知する「MyBeacon Pro Mb004」とiOSでもNFCのようにかざすだけで端末認証を実現可能な「MyBeacon touch」を採用している。

 なお、クレジット決済を利用した事前オーダーの場合、スタンプが事前に付与されるが、現金決済時は「MyBeacon touch」のリーダを活用したスタンプの付与も可能だ。利用者は、スマートフォンをリーダにタッチすることで、同アプリケーションのスタンプ帳へのスタンプ付与が行える。たとえば、iOSのスマートフォンでもNFC同様にタッチ可能となっている。

 すでにユナイテッド&コレクティブが運営する「the 3rd Burger アークヒルズサウスタワー店」において2014年6月26日からサービスを開始。また、日本KFCホールディングスグループの日本ケンタッキー・フライド・チキン(日本KFC)の運営する“チキン料理とアルコールが楽しめる”店舗、「KFC ROUTE 25」(ケーエフシー ルートトゥエンティファイブ)下北沢店でも導入を開始している。

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