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  • 2014/09/03 掲載

いいねを欲しがるFacebookアプリは禁止、ポリシー改訂後のコンテンツ戦略を考える

連載:ソーシャルメディアの企業活用リスクマネジメント

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2014年8月7日、Facebookがプラットフォームポリシーを改訂した。11月5日以降は、○○検定や××診断のように、「いいね!」を押すとその先が読めるような仕組みがとれなくなる。ユーザーにとってはスパム投稿が減るなどのメリットが考えられるが、一方でFacebookページを運営する企業の担当者にとっては、ファン獲得に一定の効果をもたらしてきた同手法が使えなくなることは大きな悩みとなりそうだ。今回のポリシー改訂に対して、企業は今後Facebookでどのようなコンテンツ戦略をとっていくべきなのかを解説する。

akinice design 平野逸平

akinice design 平野逸平

akinice design 代表取締役
ソーシャルメディアコンサルタント/ソーシャルメディアのリスク対策からマーケティングの活用方法の提案。1981年生まれ。大阪府大阪市出身。愛知工業大学卒業後、通信会社にて約8年間、法人向けのソリューション営業を行い、2011年にソーシャルメディアコンサルタントとして独立。 facebook、Twitter、ブログなど、誰もが自分で情報発信をできる『ソーシャルメディア時代』。企業のソーシャルメディア戦略サポートで基本方針やガイドラインの策定、教育研修、炎上対策、運営などをトータル的にサポートする。
ホームページ: http://www.akinice.com

「いいね!」と引き換えのコンテンツ提供を禁止

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キリン 午後の紅茶のパンジェンシー検定なども、アプリを利用するにはいいねをする必要がある
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 Facebookが、8月7日にプラットフォームポリシーを改訂し、11月5日をもって、いいね!と引き換えにコンテンツ提供する行為を禁止した。

 国内でも企業が運営するFacebookページでは、ユーザーに興味を持ってもらうためにFacebookアプリを使ったさまざまなキャンペーンを実施しているが、今回の変更によって、現在、企業が提供しているFacebookアプリは仕様変更しなければならなくなる。

 たとえば、Facebookでは、○○検定や××診断といった類のアプリが多数提供されている。これらのFacebookアプリでは、そのアプリを利用する際に、まずFacebookページへのいいね!を要求される。

 ユーザーは、Facebookページへのいいね!を押さなければ、そこから先のコンテンツは表示されないため、興味を持ったユーザーは、あまり深く考えることなく、いいね!を押すことになる。同時にユーザーがいいね!を押したことによって、そのユーザーの友達などにも情報が拡散されるため、そのページの認知が拡散することにもつながっていた。

 Facebookは、4月にもタイムラインへの表示アルゴリズムを変更したばかりだが、タイムラインへの表示制御が行われたことに続いて、そもそも表示させるためのいいね!も獲得しづらくなるわけだ。こうした仕組みでFacebookページのファンを増やしてきた企業は、改めて別の方法でのファン獲得を模索しなければならない。

これまで多くのキャンペーンで利用されてきた

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サントリーのFacebookアプリ「みんなのまち」。いいね!を押すことで遊ぶことができる
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実際にアプリで遊ぼうとするとさらなる情報提供が必要となる
 このようないいね!を要求した上でコンテンツを提供する方法は、「ファンゲート」と呼ばれ、多くの企業で採用されてきた。

 実際に、国内でいいね!を要求するコンテンツの事例を見てみよう。

 サントリーでは、これまでにFacebookを使ったさまざまなキャンペーンを行ってきた。この夏には、東海道新幹線の開業50周年記念として、「東海道新幹線 開業50周年記念 オリジナルデザイン缶プレゼント」キャンペーンを展開。このキャンペーンでは、サントリーにいいね!を押すことで応募が可能になる。

 また、サントリーは「みんなのまち」というアプリを提供しており、このアプリを楽しむためにも、いいね!を押すことが必要になっている。

 他にも、全日空(ANA)が運営するFacebookページでは、「ANA'sカバー写真」というアプリで、世界各地や空の風景写真をダウンロードできるようにしている。こちらのカバー写真をダウンロードするためには、いいね!を押すことが条件になっている。

 このように企業は、Facebookでの新規のファンを増やすための入口を用意して、その後の情報発信(継続的コミュニケーション)につなげることで、新商品のPRやブランドの認知、顧客ロイヤルティ向上につなげてきたのである。

【次ページ】今後、Facebook上でのコンテンツ戦略をどう考えるべきか

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