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2014年10月23日

ノークリサーチ連載:中堅・中小企業市場の解体新書

クラウドでSIerは不要になるのか?これからのIT関連業者との正しい付き合い方

中小企業(年商5億円以上〜50億円未満)や小規模企業(年商5億円未満)にとって、「IT活用における最も身近な相談相手や購入先/委託先」は大切な存在だ。具体的には、会計や販売などといった業務システムの販社/SIerや複合機のメンテナンスを担う代理店などが挙げられるだろう。一方、昨今ではユーザー企業が自ら選択/導入できることを謳ったさまざまなクラウドサービスも登場してきている。こうした状況下において、中小企業や小規模企業は主要なIT関連業者との関係をどう捉えていけば良いのだろうか?今回はこうしたテーマについて考えていくことにする。

執筆:ノークリサーチ 岩上由高

クラウド活用が進むとIT関連業者の役割はどうなるのか

 一般にクラウドサービスの登場は「所有から利用へ」の変化であるといわれる。自ら発電機を導入して回すのではなく、電力会社から供給される電気を使うのと似ている。

 すると、ユーザー企業はサーバなどのIT資産を所有する必要がないため、それらの導入や保守を担うIT関連業者の役割も減っていくだろうという見解もあるが、実際はどうなのだろうか?

 以下のグラフは年商50億円未満の中小企業および小規模企業に対し、「クラウドを含むさまざまなシステム形態が混在することによって、主要なIT関連業者への依存度が今後どう変化するか?」を尋ねた結果である。

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主要なIT関連業者への依存度の変化


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 実は、このグラフを見てもわかるように「主要なIT関連業者への依存度は高まる」という回答割合が「低くなる」という回答割合を上回っている。

 自社内設置型の業務システムとクラウドサービスが混在した場合、ID/パスワードやデータ格納場所も複数存在することになる。それらをきちんと管理/運用するとなると、IT関連業者の支援が必要になってくる可能性も十分ある。

 また、自社内設置型とクラウドサービスのどちらを選べばよいか?の判断もユーザー企業だけでは難しいだろう。「IT資産の所有が減るので既存のIT関連業者の役割も減る」という単純なものではなく、むしろIT関連業者の役割が拡大する可能性も十分にあるわけだ。

ユーザー企業自身の内製によるシステム開発/構築は慎重に

 とはいっても、「既存のIT関連業者からの提案内容が自社の業務内容にマッチしておらず、期待した効果が得られない」と考える中小企業や小規模企業の方も少なくないだろう。

 以下のグラフは年商50億円未満の中小企業および小規模企業に対し、システム開発/構築における役割の変化を尋ねたものだ。結果のデータは主要なIT関連業者を通じて導入したIT資産の導入効果別に集計してある。

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(クリックで拡大)

システム開発/構築における役割の変化

選択肢に記載された表記の意味合いは以下の通り。
売上改善:導入によって得られた売上の増額幅が期待を上回った場合は「○」、下回った場合は「×」
経費削減:導入によって得られた経費の削減幅が期待を上回った場合は「○」、下回った場合は「×」


 グラフの中で最も留意すべきなのは「売上改善:○、経費削減:×」と回答したユーザー企業において「システム開発/構築の一部は自社内での開発/構築へと移行する」の割合が高いという点だ。

【次ページ】「見えないコスト」に注意

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