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2014年10月27日

キーエンス、ユニクロ、無印はなぜ強い?一橋大 名和高司 教授が詳解する成長企業の条件

1990年からの20年間を指して「失われた20年」と呼ぶ。もちろん、日本経済の長期にわたる停滞を意味する言葉だが、けっしてすべての企業が停滞していたわけではない。失われた20年間にも、大きく成長した企業はたくさんある。一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 教授 名和高司氏は、失われた20年間に成長したトップ100社を挙げ、その成長モデルを詳解した。

失われた20年間に成長した企業を支える4つのポイント

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一橋大学大学院
国際企業戦略研究科
教授
名和 高司 氏

 1990年からの20年間は、「失われた20年」と呼ばれる。日本のバブル景気が後退し、バブル経済が崩壊。それによって消費と雇用が落ち込み、景気低迷の時代が長く続いた。しかし、この20年間のあいだにも、大きく成長した企業は少なくない。

 デロイトトーマツのテクノロジーFast50の表彰式に登壇した一橋大学大学院 国際企業戦略研究科 教授 名和高司氏は、「今回表彰された企業のお兄さんお姉さん企業」として、2010年時点で売上高1000億以上という条件を付け、売上高・収益・時価総額の伸び率をもとに、この20年間で最も成長した企業100社をピックアップした。一部を抜粋すると、次のような企業だ。

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 名和氏は、こうした企業の成長は、4つのブロックに支えられていると指摘する。

「一番下が『オペレーション』。これは、日々、ビジネスを回す力であり、多くの日本企業が得意とするところ。一番上は『経営変革力』。これはM&Aをしたり、アライアンスをしかけたりする力で欧米企業が強い領域となる。ただし、この2つだけでは不十分で、中央の左側が『事業モデル構築力』、右側が『市場開拓力』。英語でいえば、左側がイノベーション、右側がマーケティングであり、この2つが成長のエンジンとなる」

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成長した企業の4つのタイプ

 さらに名和氏は、成長を支える4つのブロックのどこに強みがあるかによって、成長企業をタイプJ、タイプW、タイプX、タイプZの4つに分類した。

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 タイプJは日本企業のお家芸であるオペレーションを強みとする企業だ。100社中、約半分がこのタイプであり、アイシン精機、本田技研、キヤノンなど自動車や精密機械の企業がここに含まれる。

 タイプWは、オペレーションの強みと経営変革力の両方を持つ企業だ。M&Aで大きく成長した日本電産、カルロスゴーン氏の手腕で大きく成長した日産などがこのタイプに入る。

 ただし、「オペレーションの強さとM&Aで規模は稼げるが、構造変化の激しい時代には、真ん中の成長エンジンが重要になる」とした。

「タイプZは、4つのブロックすべてが強い企業であり、非常に優れた企業といえる。今回選んだ100社の中では、ダイキンとコマツが入る。また、株式公開の時期で100社には選んでいないが、ファーストリテイリングも入るだろう。ただし、タイプZの企業は、トップが強いリーダーシップを発揮しているので、トップが代わるときのリスクが大きいといえる。これに対し、経営変革力以外がすべて強いタイプXは、トップの顔はあまり思い浮かばないはずだ。しかし、成長エンジンがオペレーションにしっかりとビルトインされているのが特徴となる。キーエンスやユニチャームなどが、このタイプに分類される」

【次ページ】キーエンス、ユニクロ、無印良品はなぜ強いのか?

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