静脈物流は返品物流や回収物流とも呼ばれ、消費者まで行き渡った商品を再利用するために集荷し、再資源化拠点まで運搬することを指す。

　今回の発表は、運輸・物流事業者の佐川急便と、ドリームインキュベータの100パーセント子会社で、返品・余剰品を検査・検品し、適正な価格で市場に再流動化させるアセット・リクイデーターのリバリューが提携し、荷主企業に対して静脈物流のワンストップサービスを業界で初めて提供するというもの。


　佐川急便からは、在庫管理・入出荷オペレーションノウハウ、効率配送・回収網といった物流ソリューションを、リバリューはプライシング、返品商品を流動化させるネットワーク、検査・検品ノウハウ をそれぞれ荷主に提供する。

　佐川急便は、昨今のネット通販拡大による事業環境変化を背景に、ECサイトや一般小売、卸、メーカー等、各業態において返品物流や余剰在庫が増加する傾向にあることを指摘。事業環境変化への対応やコスト最適化のソリューションを提供する。

　同社はこれまで、2012年に返品交換やリコール回収を行うリバースソリューションのサービス提供を開始していたが、今回の協業でサービスを強化し、リバリューとともに二次流通マーケットの創出を目指す。