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  • 2014/10/23 掲載

Windows ServerがDockerを採用──それが意味するところとは?

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DockerはすでにAmazonクラウド、Google Cloud Platform、Microsoft Azureといった主要なクラウドでサポートされており、いまクラウドでもっとも注目されているテクノロジーの1つです。そのDockerをWindowsが採用するとは一体どういうことなのでしょうか。ここでは推測を交えた解説をしたいと思います。

Publickey 新野淳一

Publickey 新野淳一

ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。大学でUNIXを学び、株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、月刊アスキーNT編集部 副編集長などを経て1998年退社、フリーランスライターに。2000年、株式会社アットマーク・アイティ設立に参画、オンラインメディア部門の役員として2007年にIPOを実現、2008年に退社。再びフリーランスとして独立し、2009年にブログメディアPublickeyを開始。現在に至る。

 マイクロソフトがDockerと提携し、次期Windows ServerでDockerを採用すると発表したニュースは大きな反響がありました。

 DockerはすでにAmazonクラウド、Google Cloud Platform、Microsoft Azureといった主要なクラウドでサポートされており、Red HatやCoreOSなどがDocker専用のOSの開発に取り組むなど、いまクラウドでもっとも注目されているテクノロジーの1つです。

 そのDockerをWindowsが採用するとは一体どういうことなのでしょうか。ここでは推測を交えた解説をしたいと思います。


Docker Engineの3つの特長

 Dockerは、Linux OSにコンテナ機能を提供する「Docker Engine」と、Dockerイメージを共有できる「Docker Hub」の2つから構成されています。ここではWindows Serverに実装されるというDocker Engineを中心に見ていきましょう。

 Docker EngineはLinux上でコンテナ型仮想化を実現するソフトウェアです。おもな特長は3つあります。

・軽量なコンテナ型仮想化
・コピーオンライトのファイルシステム
・Dockerファイル

 Dockerで実現するコンテナ型仮想化は、一般的なサーバ仮想化よりも軽量なのが特長です。一般的なサーバ仮想化では、仮想マシンを起動したあとでOSが立ち上がるので、利用できるまでにそれなりの時間がかかります。一方でDockerが実現するコンテナ型仮想化は、OSのうえに分離されたユーザー空間としてのコンテナを用意するため、コンテナを非常に迅速に提供できます。

 コピーオンライトのファイルシステム(AUFS)はDockerの大きな特長の1つです。あるDockerコンテナのイメージをカスタマイズして新しいDockerイメージを作るとき、基のDockerイメージの持つファイルはリードオンリーにし、差分だけをファイルシステムに保存していきます。これにより、既存のDockerイメージを基に新しいDockerイメージを迅速に作り出したり、呼び出すことができるわけです。

 Dockerファイルは、コンテナの内容をコードとして記述できます。基のDockerイメージを指定し、導入するアプリケーションを指定し、ネットワーク構成や環境変数なども設定できます。インフラをコードとして記述できる技術です。

 Dockerはこうした機能によって、例えば開発者が自分のノートPC上で構築したLinux環境とアプリケーションで動作確認をしたら、そのままそれをDockerイメージにしてクラウドのサーバ上へ持って行って動かす、といったことが迅速にできるのです。

 Dockerイメージを用いることで、いちいちOSやアプリケーションを再インストールをする必要がなく確実に同じソフトウェア環境を再現できます。しかもそれを迅速に実行できて、既存のDockerイメージの再利用も可能といった点が、Dockerの利点です。

次期Windows Serverで実現

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