• 会員限定
  • 2015/02/24 掲載

NTTデータがPostgreSQLを極限まで使い切ったその先に見たものとは?(後編)

NTTデータオープンソースDAY2015

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
記事をお気に入りリストに登録することができます。
PostgreSQLを大規模なミッションクリティカルなシステムの中で使うには、どのようなノウハウが求められるのか。オープンソースの利用に積極的なNTTデータがその事例を、1月26日に開催されたイベント「NTTデータオープンソースDAY 2015」で紹介しています。講演内容をダイジェストにしました。

Publickey 新野淳一

Publickey 新野淳一

ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。大学でUNIXを学び、株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、月刊アスキーNT編集部 副編集長などを経て1998年退社、フリーランスライターに。2000年、株式会社アットマーク・アイティ設立に参画、オンラインメディア部門の役員として2007年にIPOを実現、2008年に退社。再びフリーランスとして独立し、2009年にブログメディアPublickeyを開始。現在に至る。

本記事は「NTTデータがPostgreSQLを極限まで使い切ったその先に見たものとは?(前編)」の続きです。

実行計画をチェックするためにPostgreSQLを騙す。

 3つ目は実行計画のチェックです。PostgreSQLのSQL文はコストベースで実行されますので、統計情報を見て、テーブルをスキャンする方法、結合する方法などを選択するのですが、その選択が実行性能にとって重要です。そこで実行計画をチェックしました。

photo

 ただし、本番環境でしかもサービス開始後のリアルな計画を開発環境で再現してチェックしなければ意味がありません。

 本来であれば本番環境と似たサンプルデータを用意して実行計画を作らせたかったのですが、なかなかデータを用意できなかったので、統計情報を操作してPostgreSQLをだます形でそれを実現しました。

 ただし統計情報はテーブルの中身によって更新されるため、一回騙す仕組みだけでなく騙し続ける仕組みも必要でした。そこで統計情報カスタマイズ機能を作りました。

photo

 さらに、騙し続ける仕組みとして統計情報固定化機能も作りました。本来の統計情報を使わずに、つねに騙す方へ固定化できます。

 これで9割くらいはSQL文の問題が解決できるようになりました。しかしまだ最小限で最大限の効果が求められました。そこで、HINT句を使ってSQLチューニングをしました。

photo

 そして5つ目の最後の手段としてSQL文の書き換えも行いました。

 この5つの関門を設定したことで、大量のSQL文の性能を守ることができました。

photo

【次ページ】 >オープンソースの良さでトラブルを解決

関連タグ

関連コンテンツ

あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます