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- 2015/06/19 掲載
神話が紐解く長寿企業のヒント:人を動かす極意
むかし話のネゴスターに学ぶ人を動かす極意
中森勇人(なかもりゆうと)
経済ジャーナリスト・作家/ 三重県知事関東地区サポーター。1964年神戸生まれ。大手金属メーカーに勤務の傍らジャーナリストとして出版執筆を行う。独立後は関西商法の研究を重ね、新聞雑誌、TVなどで独自の意見を発信する。
著書に『SEとして生き抜くワザ』(日本能率協会)、『関西商魂』(SBクリエイティブ)、『選客商売』(TWJ)、心が折れそうなビジネスマンが読む本 (ソフトバンク新書)などがある。
TKC「戦略経営者」、日刊ゲンダイ(ビジネス面)、東京スポーツ(サラリーマン特集)などレギュラー連載多数。儲かるビジネスをテーマに全国で講演活動を展開中。近著は「アイデアは∞関西商法に学ぶ商売繁盛のヒント(TKC出版)。
公式サイト http://www002.upp.so-net.ne.jp/u_nakamori/
理不尽な結末に隠された企業存続のヒント
組織や会社が長く継続するのは決して容易なものではない。事実、先の日本年金機構についても国の特殊法人でありながら、存続が危ぶまれている。では、長く続くためには何が必要なのか?
一説によると太郎が竜宮城で過ごした期間は3年、地上での経過期間は300年とされている。
これをアインシュタインの相対性理論を当てはめ、太郎は宇宙船に乗り光速に近い速度で別の惑星に移動したのではないかとの異説もある。また、海外移住や転勤などを経て故郷に帰ってきたときに、まったく知らない状況になっていることを「浦島太郎状態だ」と日常会話にも使われている。
さて、この昔話、一見すると亀を助けたのに、親にも友達にも会えなくなり、老人になってしまうというおとぎ話としては理不尽な結果をもたらしている。これは元々あった物語を明治43年に国定教科書用として書き直したためで、神話的な内容や大人の事情がごっそり削がれているからに他ならない。
では、どこに企業存続のヒントがあるのか?それはこの話の成り立ちに由来する。
【次ページ】千年続く世界最古の会社
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