• 会員限定
  • 2015/08/13 掲載

NTTデータの猿田氏に聞く、Hadoopよりも高速かつ高機能な分散処理基盤Sparkとは?

Sparkとは何か(後編)

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
記事をお気に入りリストに登録することができます。
最近ビッグデータ処理基盤として急速に注目を集めているのが「Apache Spark」です。Sparkは、Hadoopと比較されることも多く、Hadoopよりも高速かつ高機能な分散処理基盤だと言われています。Sparkとはいったい、どのようなソフトウェアなのでしょうか? 今年6月にSparkのコミッタに就任したNTTデータの猿田浩輔氏に聞きました。

Publickey 新野淳一

Publickey 新野淳一

ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。大学でUNIXを学び、株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、月刊アスキーNT編集部 副編集長などを経て1998年退社、フリーランスライターに。2000年、株式会社アットマーク・アイティ設立に参画、オンラインメディア部門の役員として2007年にIPOを実現、2008年に退社。再びフリーランスとして独立し、2009年にブログメディアPublickeyを開始。現在に至る。

前編はこちら

Spark内部の動作が可視化

 最新のSpark 1.4では、大きな機能追加が3つあります。

 1つは、R言語でSparkを用いた処理が書ける「SparkR」です。これもDataFrame APIが呼び出され、オプティマイザが走ります。


 また、Spark内部の可視化が強化されました。Spark Streamingの統計情報の可視化によって単位時間あたりのデータの流量や処理のスループットが確認できますし、RDDの変換過程が可視化されたことでオプティマイザが入った変換や複雑なRDDの変換チェインの全体像が把握しやすくなり、ボトルネックなどが発見しやすくなっています。

 各ジョブの開始、終了、タスクが割り当てられた時間や各タスクの実行時間、処理時間の内訳なども確認できます。例えばスレーブサーバが落ちたときにワーカーが何をしていたか、遅延がやたら大きいスレーブサーバがあるかどうか、特定のスレーブサーバに処理が集中していないか、といったことが分かります。すばやくトラブルシュートできるようになります。


 「Project Tungsten」というプロジェクトが始まっていて、これはSparkの処理におけるCPUの利用効率を高めようというものです。SparkはJavaVMの上で動いているので、Javaのガベージコレクションの影響を受けます。そこでSparkに適した自前のメモリ管理によってガベージコレクションを削減したり、独自のデータ構造を持つことで無駄な中間オブジェクトの生成を省略することで効率をあげようとしています。

 すでに最新のSpark 1.4で一部取り込まれています。

【次ページ】 なぜNTTデータがSparkに取り組んでいるのか?

関連タグ

関連コンテンツ

あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます