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2016年01月21日

地盤ネット、AWS導入で受注1.7倍でも大幅コスト減につなげたBPMプロジェクトの全貌

2015年10月、建設会社によるマンション地盤への杭打ちデータの改ざんが明らかになった。生活者にはブラックボックス化された工程での不正で、通常は地盤の強弱までは知ることができない。この問題に正面から立ち向かうのが、地盤の“安心度合い”を見える化するサービスを提供する地盤ネットだ。同社では、非効率なプロセスやシステムの不安定さといった課題を抱えていた。そこで取り組んだのが、ビジネスプロセスの改革と新たな共通プラットフォームの構築だ。

執筆:西山 毅

業界初の「地盤解析専門会社」がコンセプト

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地盤ネットホールディングス
代表取締役社長
山本 強 氏

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 地盤ネットは、生活者と供給者の情報格差を埋める「住生活エージェント」として2008年6月に設立された住宅地盤補償事業を展開する企業で、2014年10月には地盤ネットホールディングスへと移行、改めて事業グループとして地盤ネット、JIBANNET ASIA(ベトナム ホーチミン市)、Jibannet Reinsurance(米国 ハワイ州)を配置した。

 「第10回 BPMフォーラム 2015」で登壇した地盤ネットホールディングス 代表取締役社長の山本強氏は開口一番、「先日のマンションの沈下事故を受けて、我々を取り巻く雰囲気が180度、変わった」と切り出した。

「元々地盤ネットは地盤の重要さを一般の人々に分かっていただきたいという思いで8年前に作った会社だが、当時はテレビを始めとするさまざまなメディアで、これほど“地盤”という言葉が注目されるとは思っていなかった」

 山本氏は証券会社でのキャリアの後、住宅会社に約5年、地盤会社に約10年勤めたが、「証券会社と比較した時、これら住宅業界には非常に大きな情報格差があることを痛感した。生活者には十分な情報がない。それが理由で買い控えが起きたりもする。これが解消されれば、住宅と不動産のマーケットはもっと活性化する。そこでまずは地盤業界の情報格差を解消したいと考えた」と続ける。

 地盤業界は、地盤の調査/解析を行う会社と、その後に杭工事や地盤の補強を行う会社で構成されるが、基本的にこの2つの作業は同一の会社が請け負っているという。つまり地盤を調べる会社と改良工事をする会社がほぼ同じなのだ。

「そうすると、さまざまな不具合が起きる。たとえば調査のミスが工事の際に発見されなかったり、逆に工事のミスが調査する側で分からなかったりする。そこでそれを補うために、生活者にとっては本来必要のない過剰な改良工事が発生することになる。しかしその過程は生活者には見えない」

 これに対して地盤ネットは設立当初から、「地盤の調査と分析しかしない、地盤の改良工事はやらない」という業界初の新たなビジネスモデルを打ち出し、「第三者の立ち位置」で事業を展開してきた。


地盤リスクを見える化する「地盤安心マップ」や「地盤カルテ」

 その1つが、2014年からホームページ上で提供を開始した「地盤安心マップ」で、国内の地盤リスクが無料で閲覧できるサービスだ。土砂災害危険箇所マップや自治体液状化ハザードマップ、活断層マップ、避難所データなど16種類の地盤情報を重ね合わせることで、災害リスクを“見える化”できる。既に200万アクセスを突破し、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が開催する「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2015」で最優秀レジリエンス賞も受賞した。

「しかし、地盤安心マップは一般の人たちが判読することは少し難しい。そこでホームページ上からその場所の住所を入力することで地盤リスクを100点満点で表す『地盤カルテ』(特許出願中)というサービスを今年1月から提供開始した」

【次ページ】1か月に処理可能な受注件数は約1.7倍に

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