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2016年01月18日

キユーピーが物流コスト改善で好業績 一億総活躍社会で低温物流市場が伸びる?

キユーピーの2015年11月期の決算が発表された。前年に対し、売上高は248億円増、営業利益は21億円増、当期純利益は37億増と好調だ。好調の背景には、家庭でのお惣菜需要が伸びたことが挙げられる。一億層活躍社会で女性や高齢者の社会進出が増えたことで、惣菜部門が売上を伸ばしているのだ。調味料事業も好調で、サラダや惣菜部門の業績が伸び、同時に物流のコスト改善を行ったことで純利益が伸びた。また海外展開も好調で、収益面での業績拡大を後押しした形だ。当期純利益はなんと27.4%も伸び、大きな利益を確保した。

執筆:渡邉 幸子

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キユーピーの各事業の順調ぶり

 キユーピーの各事業の結果を見ていこう。調味料事業は、海外での拡大が進んでいる。国内はサラダの調味料が堅調に推移し、増収を遂げている。また積極的な需要喚起で販売促進費が増加。しかし増収したりコスト削減がうまくいき、増益になった。

 タマゴ事業は、半熟技術を活用した付加価値商品や飲料向け凍結卵の伸長、価格買い手により増収となった。付加価値をつけて価格を改定し、また米国の子会社も順調で増益となった。

 サラダ惣菜事業は、宅配ルートなどの新販路などの展開や生産体制の強化により増収となった。また売上の拡大は進んだが、減価償却費などでコストが増大し、減益となってしまった。

 加工食品事業は、アヲハタ株式会社を連結子会社化し、調味ソースや育児食の伸長により増収となった。不採算商品の整理をすすめたものの、連結子会社化によるコスト増大で減益となった。

 ファインケミカル事業は、医薬品が伸び悩んだ。だが通信販売会社を連結子会社化したり、ヒアルロン酸の好調により増収となった。一方で売上減少や通信販売会社の連結化によるコスト増大で減益となった。

 物流システム事業は、受託エリア拡大や新規顧客の獲得などが進んだ。同時にコストを改善して燃料コストを減少させたりなどで増益となった。

 共同事業は、食品メーカー向け製造機械の販売増加により増益となった。

 このように、キユーピーはそれぞれの事業で増益となっており、部門のバランスが取れた収益体質となっている。減価償却費やマーケティング費用の増加などの影響を受けたものの、物流システムの改善や海外事業の伸びが顕著だ。

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平成27年11月期 キューピー本決算


「中食」の増加が業績を牽引

 好業績の背景には、女性の社会進出や高齢者の労働などによって、総菜やコンビニ弁当などの調理済み食品を家庭で食べる「中食」の増加がある。簡便な商品へのニーズが高まり、中食の需要が増加している。外食や中食向けの需要が拡大し、卵加工品を値上げしたことも業績の好調を後押しした。

 タマゴは国内の鶏卵相場の上昇が影響し、また中食向けの液卵と外食向けのタマゴ加工品が堅調に推移している。今後はマヨネーズの万能調味料化や卓上化などをすすめる見通し。新たな販路も拡大し、スーパーマーケットのチルド売り場やネット販売、宅配ルートなどの新たな販路への展開をすすめる模様だ。

 海外展開についても積極的だ。マヨネーズ事業は、中国や東南アジアの生産および営業の拠点として活用し、アジアのマヨネーズ市場の拡大を目指している。中国など海外ではマヨネーズやドレッシングの販売が増えている。国内ではタマゴ加工品がよく売れた形だ。中国では家庭用だけでなく、パン屋などでも業務用での調味料の販売が伸びた様子だ。

【次ページ】物流の改善、低温物流市場の伸びにも期待

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