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2016年01月26日

アマゾンが決済でも覇権?オムニチャネルコマースで楽天やヤフー、LINEはどう戦うのか

2015年のペイメントビジネスを振り返ると、モール事業者のID決済(チェックアウト)が注目を集めた1年となった。以前、本連載で、ヤフーの「Yahoo!ウォレット」や楽天の「楽天ID決済(旧楽天あんしん支払いサービス)」に加え、アマゾンのチェックアウトサービスが国内で開始されれば市場は活性化すると書いたが、2015年5月からスタートした「Amazonログイン&ペイメント」の業界内での反響は想定以上だった。そして2016年、注目を集めるのが、ID決済がリアルの世界に広がること(=オムニチャネルコマース)だ。

執筆:TIプランニング代表取締役 池谷 貴

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Amazonアカウントに登録された配送先とクレジットカード情報を利用できる「Amazonログイン&ペイメント」が想定以上の反響を見せている

米国での開始当初を上回る勢いの「Amazonログイン&ペイメント」

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 アマゾンでは、2015年5月11日から、「Amazonログイン&ペイメント」を開始した。これにより、Amazon.co.jpのユーザーIDとパスワードでログインし、アマゾンのアカウントに登録されている配送先住所やクレジットカード情報を利用することが可能となった。

 すでに四季の「劇団四季」、夢の街創造委員会の「出前館」、ROPEやJUNを取り扱うアパレルサイト「J'aDoRe JUN ONLINE」などが導入し、300サイト以上で稼働している。

 アマゾンによると、問い合わせは数多く寄せられており、米国で同サービスがスタートした時よりも初動は順調だという。米国で同サービスを導入しているサイトでは、注文成約率が10%〜34%改善した事例もあり、関連会社によると想定以上の成果が表れている模様だ。現状、「Amazonログイン&ペイメント」では定期購入には対応していないが、米国ではスタートしており、日本での機能追加も準備している。

楽天はオープン戦略として「楽天ID決済」の営業を強化

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楽天は「楽天ID決済」で、提携するショッピングカート拡大に力を入れる

 国内でチェックアウトサービスを強化したのが楽天だ。

 「楽天ID決済」は、以前は楽天の“準経済圏”拡大を担う手段として展開されてきたが、2015年からは楽天外部でもオープン戦略として進めていく方針を打ち出している。これまで、楽天市場の出店ガイドには楽天ID決済の紹介は掲載されてこなかったが、2015年からは、通常の楽天市場の出店プランと、楽天ID決済の導入プランを併記している。

 楽天ID決済のオープン化戦略推進はアマゾン参入のタイミングより早く、同社ではアマゾンの参入の影響を否定するが、水面下ではその動きをキャッチしていたと予想される。

 楽天ID決済の強みは何といってもインターネットのポイントで、圧倒的な認知度と吸引力を誇る「楽天スーパーポイント」とのシナジーが挙げられる。

 楽天グループ外のサイトで楽天ID決済を利用すると、楽天市場含む楽天グループ各サービスと同様に1%のポイントが付与される。また、貯めたポイントを利用することも可能だ。グループ外では、無印良品やnano・universeなどで具体的な送客効果が表れているという。

 楽天ID決済の手数料は5%で、3.6%の「Yahoo!ウォレット」はもとより、手数料を公表していないAmazonログイン&ペイメントよりも高い数字に思われる。しかし、5%のうち、1%はポイント原資となっており、実際の手数料は4%だ。

 決済システムを提供する上でショッピングカートとの連携は欠かせないが、「カラーミーショップ」(GMOペパボ)、「MakeShop」(GMOメイクショップ)、「たまごリピート」(テモナ)、「FutureShop2」(フューチャーショップ)で、2016年以降利用できるようになり、10万以上のECサイトで楽天ID決済が可能となる。

 なお、楽天会員IDとパスワードだけで会員登録を行える「かんたん登録オプション」については、現状、楽天と契約を行うオプション契約となっており、ショッピングカート自体には標準で搭載されない。

 ただし、楽天としてもアマゾンの成功は目の当たりにしているはずで、いずれ何らかの手を打ってくると思われる。

【次ページ】LINEの「LINE Pay」が2016年春からリアル決済を開始

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