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2016年04月08日

コンタクトセンターを「エンゲージメント・センター」へ移行する7つの手順-ガートナー

「大半のコンタクトセンターは、20年前とそれほど大きく変わってはいない」──そう警鐘を鳴らすのは、ガートナー リサーチ部門でバイスプレジデント兼最上級アナリストをつとめるマイケル・マオズ氏だ。「オペレータは暗闇の中で顧客に対応しており、顧客の価値がどのようなものなのか分からないし、顧客が幸せかどうかも分からない。企業はこの課題を解決する必要がある」と続ける。そこで同氏が提示したのが、コンタクトセンターから「顧客エンゲージメント・センター」に移行するための7つのステップだ。

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コンタクトセンターはどう変革するべきか


顧客エンゲージメント・センターに到達するための7つの質問

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 現在、顧客からの要望が企業のサービスに変化を迫るようになってきている。顧客は待たされることを望まないし、迅速かつ容易に手助けしてくれる人を見つけたいと考えている。

 また自分の質問に対する的確な回答を求めているし、対話するチャネルも自分で選択したいと考えている。さらにはすべてのチャネルで一貫した対応を望んでおり、パーソナライズされたコミュニケーションも求めている。自分が何を望んでいるかを予想し、理解して欲しいし、わざわざ何かを聞くために企業に連絡しなければならない事態も望んではいない。

 「ガートナーカスタマー360サミット2016」で登壇したマオズ氏は、「大半のコンタクトセンターは、20年前とそれほど大きく変わってはいない。今後企業は顧客からのさまざまな要望を真摯に受け止めて、対応していく必要に迫られている」と強調する。

 その際に検討すべき8つの要素があるという。それが以下だ。

  1. モバイル顧客サービス
  2. セルフサービス
  3. アナリティクス
  4. ロボット/仮想パーソナルアシスタント/スマートマシン
  5. 動画ベースのサポート
  6. ユーザーコミュニティ
  7. 積極的な通知アラート
  8. モノのインターネット(IoT)

「これらがコンタクトセンターを“顧客エンゲージメント・センター”へと変容させる推進力となるものだ。企業はこの中から、最初にどの領域に投資すべきかを見極める必要がある」

 そのための質問が以下の7つだ。

  1. 顧客の意図を理解しているか
  2. カスタマー・エクスぺリエンスは複数のチャネルを横断してシームレスに提供されているか
  3. 顧客を中心に考えているか
  4. 社内の各部門が横断的に協力し合いたいと考えるインセンティブが導入されているか
  5. 部門間のコラボレーションがどのように発生しているか
  6. どんなチェンジ・マネジメントが必要か
  7. そして従業員の満足度は高いか

「企業は顧客エンゲージメント・センターを目指す前に、これらの質問に対する明確な答えを用意しておかなければならない」

顧客エンゲージメント・センターに移行するための「7つのステップ」

 ガートナーでは、CRMを成功に導くための8つの要素を定義しているという。それがビジョン、戦略、カスタマー・エクスペリエンス、組織的なコラボレーション、プロセス、情報/知見、テクノロジ、評価指標だ。

「これらは実はカスタマーサポートにも通じる項目だ。まずは自社の中でどんな課題があるのかを考え、現状とあるべき姿のギャップが大きい項目を洗い出し、優先順位を付けて、その差を埋めていく。どこが起点になるかは企業次第だ。こうしたアプローチ方法を前提として、顧客エンゲージメント・センターに向かうためには“7つのステップ”がある」

ステップ1

 ステップ1が、顧客サービス戦略を企業のビジョンと一致させること。8つの要素のうち、戦略に関わる項目である。

「まず、自社は何で差別化を図りたいのかを明確にすることが必要だ。次に顧客が今、自社をどう評価してくれているのかも知らなければならない。また競合他社がどう評価されているかも考える。それらを踏まえた上で、こことここに注力しようという方向性が決まってくる」

ステップ2

 ステップ2が、顧客サービスチャネルにおける問題を解明することで、これも戦略に関係する項目だ。

 「ここではチャネル全体での顧客サービスの一貫性を評価する。顧客にインタビューを実施し、分析することで顧客満足度を判断し、自社の顧客サービスにおいて一貫性のない部分を特定する。そして最終的な結果をCEOに対してプレゼンする。CEOの支援がなければ、顧客エンゲージメント・センターへの移行は絶対にうまくいかない」

ステップ3

 ステップ3が、優れた顧客サービスを提供するために必要となる「6つの組織特性」を理解することだ。

 1つめがCEOのやる気があることで、CEOと取締役会が顧客サービスの向上にコミットしていることが重要だ。マオズ氏によれば、現在“最高顧客責任者”を置いている企業は800社を超えるという。

 2つめが、顧客の話に積極的に耳を傾け、また自分の失敗から学ぶこと、3つめが、カスタマー・エクスペリエンスに関する情報を、だれもが利用できる形に編集し、提供していること、4つめが、カスタマー・エクスペリエンスに関するすべてのデータをダッシュボードを通して共有していること、5つめが、Webや実店舗、コンタクトセンターの状況が透明化されていること、そして6つめが、顧客の行動の背景を探ろうとする姿勢があることだ。

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