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2016年05月23日

FinTechユニコーン企業をポジショニングマップで図解、ランキング上位は決済とローン

フィンテック(FinTech)とは、Finance+Technologyの造語と言われていますが、単語を分解すれば技術によって金融サービスを提供することを意味します。結局のところ、金融とはおカネという「情報」の流通をつかさどる機能に過ぎず、IT企業が情報の流通に対して、より効率的で、革新的な技術を提供することで、金融業界に革新をもたらす考え方です。とはいうものの、一体どんな技術をどう提供するのか、あまり明確になっていないのではないでしょうか。本稿では、ユニコーン企業という切り口からフィンテックの可能性について探っていきましょう。

執筆:フューチャーブリッジパートナーズ 長橋賢吾 編集:編集部 松尾慎司

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急速に注目を集めているフィンテック企業


 ユニコーン企業は、15年11月11日記事「ユニコーン企業とは何か?Uber、Airbnbなど評価額ランキング30社にみる高評価の理由」で触れたように、企業評価額が10億ドル(1ドル105円換算で1050億円)以上の企業であり、滅多にお目にかかれないことからユニコーン企業と呼ばれています。


 曖昧模糊としたフィンテックと滅多にお目にかかれないユニコーン企業、まったく実態がなさそうと思われるかもしれませんが、これからのフィンテックを考える上で、いくつか示唆もあります。

フィンテックユニコーン企業15社中13社のカテゴリは「決済」と「ローン」

 では、一体、どんなフィンテック企業がユニコーンに成長を遂げているのでしょうか。ユニコーン企業を集計しているCB Insightsによれば、10億ドル以上の評価額の企業のうち、フィンテックに属している企業は下図に示すように15社あります。

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フィンテックユニコーン企業一覧

(出典:CB Insights


連載一覧
 フィンテックユニコーン企業15社のうち、際立って多いカテゴリが「決済」と「ローン」です。実に15社のうち、13社がいずれかに相当します。

 「決済」とは、いわゆる支払いのことで、たとえば、ECサイトで商品を購入した際の支払などがこれにあたります。この決済のけん引役がスマホです。

 これは単にECサイトで商品を購入するときのみならず、たとえば、タクシー配車アプリ「Uber」の乗車料金、民泊サイト「Airbnb」の宿泊料金をスマホで決済するなど、スマホアプリによる決済のすそ野が広がっています。

 そして、こうした決済機能は、VISA、MasterCard、アメリカンエキスプレスのようなクレジットカード会社がすべてを担っているわけではありません。したがって、アプリと決済を効率的に結びつけるベンチャー企業が増えているのです。

 ローン(融資)については、いうまでもなく、おカネを必要とする借り手とおカネを貸すことで利子を得る貸し手をマッチする仕組みです。もちろん、銀行を中心とした伝統的な金融機関がこうした融資を行っていますが、ネットによって個人間で貸し借りをする仕組みが容易に実現できるようになりました。その典型がソーシャルレンディングを手がけるレンディングクラブです(現在レンディングクラブは、不正な取引を行った疑いで大いに揺れていますが…)。

フィンテックユニコーン企業のポジショニングマップ

 決済と融資は、もちろんIT企業の専売特許ではなく、銀行を中心とした金融機関が長らく手がけてきた分野です。そのなかで、こうしたIT企業と現状の金融機関とのポジショニングをまとめたのが下図です。4象限それぞれについて解説していきましょう。

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フィンテック企業と金融機関のポジショニングマップ

(出典:著者作成)


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