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2016年06月09日

「教育ITソリューションEXPO」レポート

EdTech(エドテック)最新製品まとめ 東芝、日本HP、学研、富士通など9社レポート

教育(Education)とテクノロジー(Technology)を融合させるEdTech(エドテック)が急速に立ち上がっている。子どものころからPCやタブレット、スマホを当たり前のように使っているデジタルネイティブ世代では、学習に関してもICTを違和感なく受け入れ、その効果は高いという。先ごろ東京ビッグサイトで開催された「教育ITソリューションEXPO」では、教育に活用できそうな先端のICT製品やデジタルコンテンツが数多く出展されていた。ここでは今回の展示会から、特に目を引いた製品やソリューションを中心に紹介していこう。

執筆:フリーライター 井上 猛雄

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「教育ITソリューションEXPO」会場の模様。さまざまな製品が展示され、教育現場へのICTの広がりが感じられた



東芝クライアントソリューション、ワンパッケージで簡単導入

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東芝クライアントソリューションが提供する「dynaSchool おてがるICTパック」。ICT教育に必要な最小限の機材をパッケージ化したもの

 教育系のITソリューションと一口に言っても幅広い。学校で利用するタブレットから、共同で作業したり、プレゼンを行うためのコラボレーションツール、学習用のデジタルコンテンツ、そのほか各種備品まで、数多くの種類がある。そのため、いざ教育現場にICTを導入しようとしても、どこから手をつけてよいか分からない、という教育関係者も多い。

 そこで東芝クライアントソリューションでは、ICTによる教育をスタートさせる際に最小限必要なものをまとめた「dynaSchool おてがるICTパック」を出展していた。これは、10台の生徒用タブレット(先生用にはノートPC)とプロジェクター、無線LAN環境(AP)などをオールインワンで提供する可動式カートのパッケージだ。

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おてがるICTパックに含まれている「dynaSchoolデジタルノート@クリエイターズ」。Windowsタブレット専用のデジタルノートアプリだ

 本パッケージでは、先生用に2in1デバイス「dynabook R82」を1台、生徒用にタブレット「dynabook Tab S80」を10台提供。専用デジタイザーペンも標準で付属している。ソフトウェアには、タブレットに取り込んだ紙のノートデータに、画像・音声・動画といったデジタル素材を加えて協働学習が可能な「dynaSchoolデジタルノート@クリエイターズ」や、サーバがいらずWi-Fiだけでタブレットによる参加型授業を始められる支援ソフト「dynaSchool Support」、タブレットを再起動させるだけで元の環境に自動的に戻せる「dynaSchool Recovery」もプリセット。これにより、ICT機器を活用した授業をお手軽にスタートできるだろう。

サカワ、黒板全面に映像を投影できるプロジェクター

 一方、黒板全面に映像を投影できるウルトラワイドなプロジェクター「ワイード」のデモを実施していたのはサカワのブースだ。黒板中央の上部に本体を設置し、58.6pの短焦点で投影。アスペクト比も16:6、19:9、4:3から選択でき、幅360pの黒板に生徒の回答を一覧表示したり、デジタル教科書とブラウザーを併載したりと、従来のプロジェクタよりも用途が広がった。投影した画面を左・中央・右へリモコンでスライドさせる機能も備えており、使い勝手もよい。

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ウルトラワイドなプロジェクター「ワイード」。幅360pの黒板全体に画面を投影させて、その画面をリモコンでスライドさせることも可能だ


日本HP、タッチマットと3Dカメラ&プロジェクターで触るように操作

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HPのユニークなPCシステム「Sprout」。タッチマットと、3Dカメラ&プロジェクターユニットで構成。2D&3Dのスキャンも行え、投影データの編集も可能

 日本HPのブースでは、ユニークなコンセプトの「Sproutシステム」が展示されていた。同システムは、入力機能を有するタッチマットと、「Illuminator」と呼ばれる3Dカメラ&プロジェクターユニットで構成されるものだ。PCはWindows 10ベースのマシンだが、タッチマット上に置いた対象物を、そのままIlluminatorのメインカメラでキャプチャーして、本体側に取り込める。

 さらに、その画像をプロジェクターでマット上に映し、タッチ操作で拡大や縮小しながら、さまざまな編集作業が行うことも可能だ。たとえば2Dあるいは3Dのキャプチャーを実施し、ドキュメントやモデルを作成。そここで得られたオブジェクトをマッシュアップして、創造的な作品を作り出せる。またストップ・モーションアニメの作成も行える。

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学研とアーテック、ロボットプログラミング講座を展開

 学習教材では、子供や学生に向けたロボットキットが目立った。昨今のロボットブームやAIブームの高まりもあり、子供のころから工作やプログミングを学ばせようという教育機関も多くなってきたという。今回の展示会でも、教育版レゴマインドストームの正規代理店のアフレルのほか、ロボット教材にかかわる多くの代理店や教室が出展していた。

 たとえば学研とアーテックは、加盟教室に向けたロボットプログラミング講座「もののしくみ研究室」を紹介。特定のテーマでロボットを製作する33回(毎月2回、90分の授業)の教材を紹介していた。テルミン(電子楽器)、紙飛行機発射台、洗浄機能付き便座、ライントレースカー、倒立振子ロボット、2足歩行ロボットなど、大人でも楽しめる面白いテーマを取り上げていた。

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加盟教室向けのロボットプログラミング講座。紙飛行機を発射させるロボットは、本当にうまく飛んでいた。大人でも楽しめる面白いテーマが魅力


XYZプリンティングジャパン、1台3役の3Dプリンター

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1台3役をこなせるXYZプリンティングジャパンの「ダヴィンチ Jr.1.0 3in1」。3Dプリンターのほかに、3Dスキャナーやレーザー刻印機(オプション)も可能

 モノづくりも教育現場では重視されている。いま注目を浴びているのが、3Dプリンターの分野だ。パーソナル向けの格安な製品を出展していたのは、XYZプリンティングジャパンのブース。「ダヴィンチ Jr.1.0 3in1」は、モノづくりを志向する学生に便利なツールだ。最大の特徴は1台3役をこなせるということ。立体物を出力できる3Dプリンターはもちろん、モノの形状を読み取れる3Dスキャナーや、レーザー刻印機(オプション)も搭載できる。

 ダヴィンチ Jr.1.0 3in1は、従来シリーズと比べて50%ほどコンパクトになり、最大15×15×15cmの立体物を造形。フィラメントの材質にトウモロコシのでんぷんを抽出してつくられたPLA樹脂を使用し、造形物のリサイクル・分解が可能なエコ仕様になっている点も魅力的だ。レーザー刻印では、紙・木材・革などに繊細な図形やイラストを描ける。またPCとの接続は、USB 2.0またはWi-Fiに対応。価格8万9800円(税込み)と手ごろだが、レーザー刻印用オプション価格は未定だ。

【次ページ】 富士通、smartDIYs、デジタル・ナレッジとSuMiKa、GridOnputの最新ソリューション

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