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2016年08月08日

5分で分かる「地銀」の基本、ランキング・再編動向・システム共同化のシェアを図解

日本の金融機関で、最も数が多いのが地銀、第二地銀、信金などで構成された「地域金融機関」です。中でも地銀は「再編」が注目のテーマになっています。そもそも地銀とはどのような銀行なのでしょうか。なぜ再編が必要とされているのでしょうか。本稿では、地銀64行と第二地銀41行、そして大手信金をランキング形式で紹介するとともに、今や87%まで進んだ「システム共同化」の概要やITベンダーのシェアについても解説します。

執筆:経済ジャーナリスト 平木 恭一

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地銀再編は依然として注目のテーマだ



地銀・第二地銀・信金は何が違うのか

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 前回、メガバンクを中心に銀行の仕組みを紹介しました。今回取り上げるのは、地方銀行や第二地方銀行、信用金庫(以下、信金)、信用組合、労働金庫、農協を総称した「地域金融機関」です。行政的には、メガバンクなどの大手銀行が「主要行」と呼ばれるのに対して、地域金融機関は「中小・地域金融機関」と呼ばれます。本稿ではこのうち、地銀・第二地銀(以下、総称で地銀)・信金の3業態を主に取り上げます。

 地域金融機関といっても、基本的な業務は銀行と変わりません。地銀は銀行なので当然として、信金も「預金・融資・為替」を主な業務にしています。また、今は投資信託や保険も積極的に販売し、手数料収入を伸ばそうとしている点も同じです。

 3つの業態が置かれている現状を見ていきましょう。まず、地銀は、地元では抜群の知名度と実力があり、税金などの収納先として各県の自治体から指定金融機関の扱いを受けているほか、県内の主要企業のメインバンクとして預金貸金ともに圧倒的なシェアを誇っています。

 しかし、現在は地域産業が低迷から抜け出せず、融資が伸びていません。このため、隣の県に支店を作って新たな貸出先を開拓したり、合併再編を選択して生き残りを模索しているのです。

 一方、信金は地銀以上に地域密着し、時に“狭域高密着”を標榜して一軒ごとに集金するなど、独自の顧客サービスを展開しています。

 また、銀行とは異なる経営形態をとっているのも特徴で、銀行が株式会社なのに対し、信金は利用者(預金者)が出資者となります。地銀は銀行法に基づくのに対して、信金は信用金庫法に基づきます。相互扶助を基本理念とする協同組織金融機関の立場から、投資信託などリスクのある金融商品を取り扱っていない信金もあります。

 信金と地銀に挟まれて苦戦しているのが第二地銀です。県内全域で営業エリアを同じくする地銀と競合し、地区ごとでは強い地盤を持つ信金とバッティングしているからです。

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地銀64行の預金量ランキング

 では、各業態を具体的に見ていきましょう。

 地銀は2016年8月1日現在、64行あります(一部は経営統合を協議中)。地銀はその昔、「1県1行主義」の国策の下で再編がありましたが、戦後の経済復興のため新たな地銀が設立されました。このため1県1行の原則は崩れ、現在では県内に3つや4つの地銀が営業している県もあります(静岡県=静岡銀行・スルガ銀行・清水銀行、福岡県=福岡銀行・西日本シティ銀行・北九州銀行・筑邦銀行)。

 また、1872年の国立銀行条例に基づいて設立された国立銀行は、設立した順番を行名にしていました。その名残をとどめる地銀があり、「ナンバーバンク」と呼んでいます。第四銀行(新潟県)が最古の地銀で、十六銀行(岐阜県)、十八銀行(長崎県)、七十七銀行(宮城県)、八十二銀行(長野県)は十九銀行と六十三銀行が合併、百五銀行(三重県)、百十四銀行(香川県)の7つのナンバーバンクがあります。

 最も新しい地銀は、2011年にできた北九州銀行。福岡県とその近県にある山口銀行の支店をひとまとめにして“分離独立”しました。地銀業界はこの数十年、再編統合や新銀行の設立などはありましたが、2003年に破たんした足利銀行を除いては、各行とも経営は安定しています。

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地銀の預金量ランキング(2015年度、単位:億円)


第二地銀41行の預金量ランキング

 第二地方銀行は2016年8月1日現在、41行です。第二地銀はもともと、互いにお金を出し合い必要なときに融通しあう無尽(頼母子講ともいいます)が前身。その後1951年に相互銀行に移行し、さらに1989年に普通銀行へ一斉転換しました。「『相互』の2文字があるために銀行とみなされず、地銀と区別され悲哀を味わった」(業界関係者)ことから、普銀転換は業界の悲願でした。

 しかし、第二地銀となったあと、バブル崩壊後の1990年代後半には過剰融資がもとで不良債権が山積、経営破たんする銀行が続出しました。89年の普銀転換当時、業界には70行近くの銀行がありましたが、約4割の第二地銀が姿を消しています。経営規模的に見ても、1兆円の預金量がある第二地銀の数は、後述する信用金庫とほぼ同数です。地銀と信金に挟まれて今後も苦戦が続くでしょう。

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第二地銀の預金量ランキング(2015年度、単位:億円)


【次ページ】最先端の顧客管理手法で生き残る信金トップ25行

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