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  • 2016/08/05 掲載

アマゾン「読み放題」開始、電子書籍市場は今後5年で2倍近くになる

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8月3日にアマゾンが電子書籍の読み放題サービス「Kindle Unlimited」を開始した。和書12万冊以上が読み放題ということで、注目を集めているが、電子書籍は今後本格的に普及していくのだろうか。またNTTドコモの定額制サービス「dマガジン」をはじめとする電子雑誌サービス、「LINEマンガ」をはじめとする無料電子マンガサービスはどうなっていくのか。インプレス総合研究所の調査結果を紹介する。
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8月3日サービスを開始したアマゾンの書籍読み放題サービス「Kindle Unlimited」。大型黒船の到来として、大いに注目を集めている

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2015年度の電子書籍市場規模、電子雑誌市場規模

 インプレス総合研究所の調査によると、2015年度の電子書籍市場規模は1,584億円と推計され、2014年度の1,266億円から318億円(25.1%)増加した。このうち、電子雑誌市場規模は242億円(対前年比66.9%増)と推計され、電子書籍と電子雑誌を合わせた電子出版市場は1,826億円となった。

 2016年度以降の日本の電子書籍市場は今後も拡大基調で、2020年度には2015年度の1.9倍の3,000億円程度になり、電子雑誌市場規模480億円と合わせた電子出版市場は3,480億円程度と予測した。

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電子書籍・電子雑誌の市場規模予測
(出典:電子書籍ビジネス調査報告書2016)


2015年度の電子コミック市場規模

 2015年度の電子書籍市場規模のうち、コミックが前年度から254億円増加の1,277億円(市場シェア81%)、文字もの等(文芸・実用書・写真集等)が同65億円増加の308億円(同19%)となった。

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電子書籍市場規模のジャンル別内訳

有料電子書籍利用率も増加

 有料の電子書籍利用率はスマートフォン調査で16.5%、PC調査で14.6%となった。それぞれ、昨年から1.0ポイント、1.1ポイント増加した。

 インプレスでは、電子書籍を「書籍に近似した著作権管理のされたデジタルコンテンツ」とし、配信された電子書籍(電子書籍、電子コミック等)の日本国内のユーザーにおける購入金額の合計を市場規模と定義。購入金額には、個々単位の販売に加え、月額課金モデル、月額定額制の読み放題を含めた。

 また、電子雑誌を、紙の雑誌を電子化したものやデジタルオリジナルの商業出版物で逐次刊行物として発行されるものとし、日本国内のユーザーにおける電子雑誌の購入金額の合計を市場規模と定義。購入金額には、個々単位の販売に加え、定期購読、月額課金モデル、月額定額制の読み放題を含めた。

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電子書籍利用率の推移

2015年度の無料マンガアプリ広告市場は41億円、2016年度は85億円に拡大

 無料でマンガを読めるアプリやサービスの利用も拡大。無料マンガアプリ/サービスの利用率は、スマートフォン調査で28.6%(前年から3.2ポイント増)、PC調査で14.1%(前年から0.8ポイント増)となった。

 こうしたアプリは、無料連載でユーザーを集め、広告収入と有料販売や課金でマネタイズするなど、いくつかのビジネスモデルを組み合わせて設計されているという。

 2015年度のマンガアプリ広告市場規模は前年の2.9倍である41億円になった。引き続き無料マンガアプリの広告市場は拡大が見込まれ、2016年度は2015年度の約2倍の85億円に達すると予測している。

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無料マンガアプリ広告市場規模

 スマートフォン調査によると、無料マンガアプリの利用頻度は、「1日に1回以上」が30.4%、「週に1回以上」利用するユーザーは62.5%と高く、ユーザーが習慣として利用していると考えられるという。

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無料マンガアプリ/サービスの利用頻度

 また、利用している無料マンガアプリやサービス名は、スマートフォン調査においては「comico」が30.7%で最も高く、「LINEマンガ」が27.0%、「少年ジャンプ+」が12.8%、「マンガボックス」が12.3%で続いた。

 一方、PC調査では「LINEマンガ」が31.0%で最も高く、「comico」が27.3%、「Yahoo!ブックストア」が24.4%、「少年ジャンプ+」が16.5%と続いた。

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利用している無料マンガアプリやサービス名(上位10位まで)

 なお、本調査結果の詳細は、『電子書籍ビジネス調査報告書2016』として発行している。なお、本調査報告書は電子書籍ビジネス黎明期の2003年に第1号目を発行し、今年で14年目を迎えている。

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