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2017年02月28日

専門アナリストも舌を巻く!新興SDSメーカーは破壊的イノベーションを起こせるか?

2年ほど前からストレージ分野で「SDS」(Software Defined Storage)が話題になっている。SDSには様々な方式があるが、汎用サーバを利用した「SBS(Server Based Storage)-HW」の真打ともいえる製品が登場した。SCSK主催の「最新ストレージで実現する社内インフラの最適化セミナー」では、ITサービスの運用面からストレージ業界を見渡し、業界地図を塗り替える可能性を秘めた新興SDSメーカーの製品が紹介された。

ITをビジネス視点でとらえ、どうすれば業務部門に貢献できるかを考えよ

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テクノ・システム・リサーチ
シニアアナリスト
幕田範之 氏


 IT調査会社、テクノ・システム・リサーチのアンケートによれば、業務部門の72%が「もっとITに投資をすべき」と考えているという。同社 シニアアナリスト 幕田範之 氏は「IT部門は、いかにITが業務部門に貢献するかを考えながら、ビジネス視点でシステムを導入していくことが重要」と指摘する。

 一方で幕田氏は、業務部門とIT部門にはギャップもあると語る。同じ調査では、業務部門の46%が「ITのサービスインまで時間がかかる」と答えている。また、「トラブル解決時間」や「要望から提供までの時間」「ITサービスの応答時間」は両部門に20%の開きがあり、業務部門からみて、IT部門は現場の期待には応えられていないという声も挙がっている。

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ITサービスにおける業務部門とIT部門での認識ギャップ。「トラブル解決時間」や「要望から提供までの時間」「ITサービスの応答時間」に開きがある


 業務部門からIT部門への要求では「問題に対してすぐ解決してほしい」(39%)、「わかりやすい言葉で説明してほしい」(33%)に次いで多いのが「業務部門に足を運んで業務の実態を把握してほしい」(33%)だった。

 幕田氏は「この結果は、(IT部門が)実際に現場の状況をしっかり理解してほしいということの表れだ。しかしIT部門は日々の仕事が忙しく、そんな管理の時間もとれない。そこで重要なのが、システムを簡単にして、インフラ管理業務から脱却することだ」と強調する。

インフラ管理業務削減のニーズが高まり、SDS市場は急伸する

 インフラ管理業務の削減が求められる中で、2年前からストレージ分野で「SDS」(Software Defined Storage)が話題になっている。同氏は「しかし、ストレージベンダーがこぞってSDSをうたうようになり、市場も混乱しているのが実情だ。そこで、SDSを次のように分類し直した」と語る。

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ハードウェア(HW)とソフトウェア(SW)別に「Control」「Virtualization」「SBS」「Hyper Converged」でSDSを分類。また「外付けストレージの機能をSW化」もある


 これまでSDSと呼ばれてきたのは、汎用サーバを利用した「SBS(Server Based Storage)-HW」だ。SDSに求められる機能は、性能と容量を同時に拡張できるスケールアウト(36%)、自動階層化(30%)、データの3重化ミラー(26%)だという。具体的にSDSを利用したい分野は、バックアップ用途が一番多く43%ほどで、仮想化の基盤が35%、NASが27%となっている。

「SBS-HWは今後、急激な伸びが予測される。2015年の国内規模は57億円ほど。それが2023年には181億円になり、100億円以上も伸びる。ソフトウェアも含めると、現在のシェアはNutanixとHPがトップを走るが、SBS-HWにおいてはアプライアンスが伸びるだろう。ハードウェアとソフトウェアの親和性が問題になりつつあり、どんな汎用サーバにも対応することが難しくなっているからだ」(幕田氏)

 最後に幕田氏は「あくまで私見」としたうえで「SBS-HWの中で、Infinidatに注目している。従来のストレージメーカーの業績を変えるぐらいの強烈なインパクトがある製品だ。これまでのハイエンドストレージを容量単価でローエンドと同じレベルまで引き下げている」とし、次のセッションにつなげた。

100以上の特許を持つ技術者が立ち上げた「Infinidat」とは

 続いて、Infinidat Ltd.の蔵園修一 氏が、同社の製品説明と事例紹介を行った。

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Infinidat Ltd.
ソリューション アーキテクト
蔵園修一 氏


 あまり日本では知られていないが、同社は世界で注目されるベンチャーだ。イスラエルで3年前に創業した若い企業ながら、すでにガートナーのマジック・クアドラントに登場し、「ビジョナリー」の評価を得ている。総資産価値は1250億円と言われ、ユニコーン企業として紹介されることもある。

 ファウンダーでCEOのMoshe Yanai氏は、もともとEMCに在籍し、EMCのエンタープライズ向けストレージ「シンメトリクス(Symmetrix)」を開発した人物だ。ディスク高速化のためにプリキャッシュを置くアイデアも同氏が考案したもので、その他にも100以上の特許を有しているそうだ。

 Yanai氏はEMCを退社後、XIVを開発しIBMに売却。その後は引退も考えたが、最後の社会貢献ということで、同氏が蓄積してきたノウハウを結集し、2013年に現在のInfinidatを創業したという経緯がある。

 同社製品は、3年目にしてすでに全世界で300社超の顧客を抱え、約440PBの容量が利用されているそうだ。蔵園氏は「Moshe Yanai氏が最初にやったのは、彼の門下生だったEMCやIBMのエンジニアを事業部ごと買い取って、製品を開発させたことだ。特許自体は彼自身が持っているので、最初から製品をつくり直した。そして新製品を企業に無料で利用してもらい、気に入ればもらえれば、買ってもらうというビジネスモデルを展開した」と説明する。

 通常のベンチャーでは、こんな大盤振る舞いはできないが、Moshe Yanai氏は特許によって莫大な財産があったため、最初からこんなビジネスモデルを構築できたのだ。

 そのInfinidatとは具体的にどんな製品なのか? 端的にいうと、フラッシュベースの高速ストレージと、SDSのスケーラビリティの両方の兼ね備えたストレージ・アプライアンスだ。99.99999%(7Nines)という高可用性をもち、従来のハイエンドストレージと比較して破壊的な価格を設定している。

 Infinidatの主な特徴は、分散コンピューティングを実現するシェアード・ナッシング型のクラスターソフトで、基本的にノードのスケーラビリティが無制限であること。またパリティビット付きの独自な書き込み技術により、4TBの大容量ドライブも2、3分と超高速でリビルドできる。アプライアンス的には、HDD/SSD/DRAMを組み合わせたハイブリッド型ストレージとして、合理的な価格を実現している。

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Infinidatの基本コンセプト。フラッシュベースの高速ストレージと、SDSのスケーラビリティの両方のメリットを持つ。ハードウェアに依存せず、チューニングも不要だ


 蔵園氏は「パフォーマンスは最大100万IOPSで、オールフラッシュと変わらない。容量は42Uのワンラックで2.8PBまで対応し、わずか8KWの電力で管理できる。またFC、NFS、iSCSIをシングルOSで管理できる統合ストレージであり、真の意味でのユニファイドストレージを実現した。インターフェースもOpenStackやRESTful APIなどをフルサポートしている」と胸を張る。

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Infinidatの主な特徴。シェアード・ナッシング型のスケーラブル性、超高速リビルド、ハイブリッド型ストレージ、故障からの自己修復などを実現


 Infinidatの筐体にはデルの汎用サーバが採用されており、ディスクは1台のエンクロージャに60ドライブが内蔵されている。将来の拡張計画によって、1/2/4/8台のエンクロージャ(最大480ドライブ、2.8PB)のモデルを選べる。ソフトウェアは、スナップショットやシンプロビジョニング、非同期レプリケーションなど、エンタープライズ・ストレージに必要な基本機能を有しており、今後はQoSや圧縮機能などもサポートする予定だ。

 蔵園氏は、Infinidatを導入したVerisignの事例を紹介した。

「同社は4台の他社製ハイエンドストレージを使っていた。しかし障害が起きたとき、復旧に1日以上かかってしまう懸念があった。そこで非常に短いリビルドのInfinidatが導入された。パフォーマンスについても、DRAMとSSDをうまく組み合わせることで、従来よりも30倍以上速くなった。国内事例はこれからだが、大手金融機関やクラウド事業者が導入を進めているところで、かなりのコスト削減が期待されている」(蔵園氏)

従量課金で、必要になったときに柔軟に拡張も

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SCSK
ITエンジニアリング事業本部
ストレージネットワーク部
遠藤秀喜 氏

 最後にInfinidatを取り扱うSCSKの遠藤秀喜 氏が登壇し、同製品の詳細について補足説明した。

 Infinidatは、導入コストの大幅な削減のみならず、サービスレベルの向上や、管理・運用コストも大幅に削減できるSDSアプライアンスだ。可用性・パフォーマンスに優れている理由は、前出の「InfiniRAID」と呼ばれる技術により、データセットを64kb×14と、パリティビット×2に分割した細分化された微小データにして、3つのコントローラで480本のドライブに書き込むためだ。

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「InfiniRAID」により、データセットを微小データにして、3つのコントローラで480本のドライブに書き込む


「従来との違いは、InfiniRAIDによって、すべてのドライブをアクティブに使用し、従来のようなドライブの種類や本数、RAIDレベルのなどの設計が不要なことだ」(遠藤氏)

 提供方式も、一括販売の方式以外に、キャパシティオンデマンドの従量課金による提供方式もあり、必要になったときに柔軟に容量を拡張できる。

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キャパシティオンデマンドで、あらかじめ用意された大容量モデルから、必要に応じて柔軟に容量を拡張し、使用容量が増えたら追加で課金させる方式も提案可能


「導入時に、エンクロージャごとに大容量モデル(F1000/2000/4000/6000シリーズ)を選択してもらい、その後は使用容量が増えた分だけ課金されるという方式も提案可能。ほとんどのソフトウェア機能もバンドルされる」(遠藤氏)

 このInfinidatの価格については現段階で公表されていないが、ハイエンドストレージに価格破壊を起こすものだという。Infinidatは、これからストレージ業界においてイノベーションを起こそうとしている。

【お問い合わせ】
SCSK株式会社
ITエンジニアリング事業本部 ストレージネットワーク部
TEL:03-5859-3024
E-mail:infinidat-info@ml.scsk.jp
URL:http://www.scsk.jp/product/common/infinidat/index.html

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