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2016年09月29日

経営者の意向を超える企画提案の変革(2)

企画・提案時に知っておきたい「コンサルティング・プロモーション」という方法論

コンサルティング・プロモーションは方法論である。方法論とは、科学や芸術の領域で、ある仕事をするときに、それをうまくやるためのコンセプト、メソッド、プロセス、ツールの一連のシステム(関連する組合せ)だ。この方法論体系に基づいて、コンサルティング・プロモーションの目的・ねらい、コンセプト、プロセスの概要について解説する。また、方法論とは何かについても解説する。

執筆:データ総研 シニアコンサルタントマネージャ 大上 建

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経営者は、戦略達成のための企画提案を待っている




コンサルティング・プロモーションは方法論である

 前回、コンサルティング会社がプロフェッショナル・スキルとして企画提案技術を共有していること、我々がこの業界を調査して、企画提案力強化のプログラムを構築したことを解説した。我々はこのプログラムを、“コンサルティング・プロモーション方法論”と名付けた。

 コンサルティング・プロモーションは方法論である。情報技術の分野で“方法論”という言葉はよく用いられるが、その定義を正しく理解している人は意外に少ない。少し硬い表現になるが、方法論とは、科学や芸術の領域で、ある仕事をするときに、それをうまくやるためのコンセプト、メソッド、プロセス、ツールの一連のシステム(関連する組合せ)だ。方法論の体系を図1に示す。

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図1■方法論の体系


(1)コンセプト
 コンセプトとは、その仕事のねらいや目的に寄与する、根本的な考え方のことだ。コンセプトは、なぜ業務をうまくやることができるか、その論理をシンプルに言い切れるものだ。対象業務に関する専門知識が十分になくても理解できるくらいシンプルなことも多い。

 たとえば、ある設備メーカーでは、トヨタOBのコンサルタントに指導を受け、生産・物流などロジスティクス領域において、高効率の業務を達成しているが、この企業ではそのやり方を“小僧寿しのようにやる”と言っている。

 小僧寿しでは、売れ筋商品はカウンタの上に段数を決めて積んでディスプレイし、売れて段数が減ると板前はそれを見て補充生産する。一方大皿ものなど売れ筋以外の商品は、注文後20分以内に必ず作るというリードタイムを約束して顧客の要望に応じる。これによって、売れ残りのロスの最小化と、顧客の要望への対応を、高い次元でバランスさせている。ものは設備と寿司で違いがあるが、やり方の根本的な考え方は同じであり、素人にも理解できる。

(2)メソッド
 メソッドは、コンセプトを定めたときに、それを実現するための主要な技術や技法、知識体系などだ。上述の設備メーカーでは、売れ筋商品の後補充生産の連携や組立てラインの資材補充に“カンバン方式”を適用している。基本のカンバン方式は、それ自体確立し、一般化された技術である。基本のカンバン方式を理解することは当然求められる。

 この設備メーカーでは、カンバン方式は、特注の集中時にこれを解消する臨時カンバンの発行方法など、カンバン方式の応用のやり方をいくつも定めている。これらの技法や手法などは、前述のコンセプトほどシンプルではないが、方法論を使いこなす応用力を高めるのに必要だ。

(3)プロセス
 プロセスは、コンセプト及びメソッドから展開された仕事の手順、進め方であり、業務フローなどで表現される。すべての場合を網羅したプロセスをあらかじめ用意することはできないし、またする意味もないので、幹となる進め方だけを示したものだ。実行にあたっては、方法論のプロセスはリファレンスだと考えた方がよい。状況に合せて、コンセプトから展開し、細部の変更やときに順序の入れ替えも必要となる。

(4)ツール
 ツールは、プロセスの中で用いられる、その名のとおり道具だ。設備や運搬具などものを扱うためのものや、帳票やコンピュータシステムなど情報を扱うためのものがある。上述の設備メーカーでは、生産完了した製品を出荷口へ移動させるローラーコンベアなどの運搬具、製品カンバン・出荷指示書などの帳票が標準化されている。

【次ページ】 コンサルティング・プロモーション方法論の目的・ねらい

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