ビジネス+IT

ビジネス課題別で探す

ITジャンル別で探す

会員限定

2016年10月11日

「しゃべれる図書館」、福岡のビズコリに企業人が通いたくなるワケ

ラーニングコモンズ(コワーキング)スペースの連載、第二弾はビジネス図書館として、福岡で著名なBIZCOLI(ビズコリ)を取り上げる。BIZCOLIは「ビジネス」「コミュニケーション」「ライブラリー」からの造語であり、ビジネスパーソンのための図書館であり、仕事場でもある。ビジネス情報を入手するだけでなく、館内でくつろぐ、調べる、作業する、人脈を拡大することが可能だ。さらには打ち合わせや会議スペースもあり、いわゆる“しゃべれる図書館”という変り種だ。

photo

しゃべれるビジネス図書館、BIZCOLI(ビズコリ)

名称BIZCOLI(ビズコリ)
住所〒810-0004 福岡市中央区渡辺通2丁目1番82号電気ビル共創館3F
営業時間平日:10時〜22時
土曜日:10時〜18時
定休日日祝日、年末年始
月額利用料※1(一般)平日10時〜18時:9,000円※2
土曜日:10時〜18時:4,000円
※1 入会時に別途入会金3,000円が必要
※2 九州経済調査協会の賛助会員企業・団体に所属していれば平日同時間帯は無料
※最新の情報は公式サイトを確認してください

図書館らしくない会員制のビジネス図書館の誕生

 図書館は本来個人で勉強したり、資料収集をするための施設であり、本を借りて、読み終えたら本を返す。館内は、読書や勉強をする場所があり、原則は個人が極めて静かに利用する。そんな図書館のイメージを覆す施設が今回取り上げるBIZCOLIである。

 福岡県の中心地福岡市、そのなかで九州一の繁華街と言われる天神にほど近い渡辺通に「BIZCOLI(ビズコリ)」はある。

 BIZCOLIは民間が経営する企業向けの図書館だ。

「ビジネスパーソンを対象に、ビジネス情報を提供するだけでなく、館内はくつろぐ、調べる、作業する、人脈を拡大することが可能です。さらには打ち合わせや会議スペースがあり、いわゆる“しゃべれる図書館”となっています。喫茶店のように騒々しい感じはありませんが、ゾーンによっては話し声が普通に聞こえます。むしろ、利用者同士の会話は歓迎されており、館内はクラシックやジャズが流れています。コミュニケーションを通じて、利用者同士の新たなつながりや気づきを提供する、そんな場所にしたかったのです。」(公益財団法人九州経済調査協会:事業開発部 次長 岡本洋幸氏)

photo

公益財団法人九州経済調査協会 事業開発部 次長 岡本 洋幸 氏


 ではどのようにしてBIZCOLIは生まれたのか、その生い立ちから見てみよう。

 BIZCOLIの母体である公益財団法人九州経済調査協会(以下、九経調)は、昭和32年に会員向けに調査情報、統計情報、経済専門書などを閲覧できる「九経調経済図書館」を開設した。

 開設以来、利用者は徐々に伸びていったが、平成に入ると、インターネットの普及などが原因で減少に転じることになる。オフィスや自宅でインターネットを活用すれば一定の情報を得ることができるようになり、わざわざ図書館に足を運ぶ必要はなくなったからだ。

「利用者数はピーク時の5,000人/年から2011年度には1,300人まで落ち込みました」(岡本氏)

 そこで施設の移転を機に、図書館の一新を考えた。

BIZCOLIは図書館の枠を超えた「ビジネスコモンズ」として再生された

photo
(クリックで拡大)

図書館とは思えないほど充実した交流ラウンジ

 BIZCOLIは、社外の人とつながりを持ちたい、絆を深めたい、自分の枠を超えたい、自己投資をしたい、そういったビジネスパーソンを対象に、そのような思いを抱く人々に役立つ情報と「場」を提供することを目的としている。そこで有識者にアドバイスをもらいながら、書籍の見せ方、利用者とつながるための導線設計などを考えたうえで内装を仕上げたという。

 ビジネスパーソンは情報を入手するだけでなく、アイデアや考えをまとめ、企画書などに仕上げていかなければならない。そのためには、自分のアイデアを伝え、アドバイスをもらうといったコミュニケーションが必要である。だからBIZCOLIには打ち合わせ、ディスカッション、プレゼンテーションができる場も具備している。従来の図書館ではない、さまざまなビジネスシーンに利用できる図書館にすることに腐心しているのである。このようにして2012年に会員制図書館であるBIZCOLIが誕生した。

利用者は年間15000人に拡大

 こうした取り組みが功を奏して、2015年度の利用者は年間1万5000人にまで伸びた。ただし、その成功の影には地道な努力がある。

「まず街頭でのチラシ配り、電車広告、マスコミへの露出などの活動を行いました。それから、BIZCOLIを体験していただき、情報を得ることの意義を感じてもらうために、週1回ペースでセミナー・交流会を実施しています。セミナーの内容は、九州経済、人工知能やIoTなどの最新ビジネスといった固いものに限らず、心理学、論語、アート、焼酎、戦国武将といった、ビジネスパーソンの知的好奇心を刺激するものです。セミナーは非会員も参加可能にし、BIZCOLIへの導線を拡大しました。そしてFacebookの『いいね!』は900件を超えました」(岡本氏)

 このようにBIZCOLIの良さを、人手によるものとWebなどのネットによるものなど、考えられる告知、宣伝を行い、同所をまずは訪れてもらう施策が功を奏して利用者増につながったと思われる。

【次ページ】シンクタンクならではの強みを活かしたサービスとは

地方創生・地域経済 ジャンルのトピックス

一覧へ

関連リンク

PR

注目のIT導入支援情報

一覧へ

注目のイベント・セミナー情報

一覧へ

イベント・セミナー情報の登録(無料)

記事アクセスランキング

イベント・セミナー情報アクセスランキング