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2016年10月14日

スポティファイが日本市場で「大逆転」する方法

2016年9月、音楽配信サービスのSpotify(スポティファイ)が日本でもサービス提供を開始しました。楽曲レコメンドやオフライン視聴などの機能を揃えるスポティファイは世界で1億人のユーザーを抱える人気サービスですが、AWAやLINE MUSICなど先行するプラットフォームの存在もあり、日本市場での苦戦が予想されています。後発のスポティファイが日本で勝つためには、どのような手段があるのでしょうか。

執筆:佐藤 隆之

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グローバルで存在感を示すスポティファイが日本で勝つには



スポティファイのビジネスモデルは王道「フリーミアム」

 2006年にスウェーデンで生まれた音楽配信サービスのSpotify(スポティファイ)は50か国以上で合計1億人のユーザーを抱え、音楽配信サービスの中でも世界最大級の規模を誇ります。2011年に米国へ進出して以降、爆発的にユーザー数を伸ばしてきたスポティファイですが、ついに2016年9月から、日本でもサービスが開始されました。

 スポティファイのビジネスモデルは「フリーミアムモデル」です。「Spotify Free」と呼ばれる無料プランと、「Spotify Premium」と呼ばれる追加機能が利用できる有料プランの2つが用意されており、無料会員に表示される広告の掲載料と、有料会員の月額料金が売上になっています。

 Spotify Freeでは楽曲の間でラジオのような広告が再生されたり、特定の歌手・アルバム・プレイリストの中から、楽曲がランダムに再生される「シャッフルプレイ」が採用されています。一方、Spotify Premiumでは広告が表示されず、特定の曲を選んで再生できます。また、インターネットにつながっていなくても楽曲が再生できるオフライン機能や、高音質での再生などが利用できるようになります。

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(クリックで拡大)

スライド1枚で分かるスポティファイのビジネスモデル


後発のスポティファイは日本で「大逆転」できるか?

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 現在、日本市場では多くの音楽配信サービスが展開されています。Apple MusicやGoogle Play Musicはプラットフォームとの連携を活かし、有料版のみの展開でもユーザー数を増やしています。また、圧倒的なユーザー数を誇るLINEからもLINE MUSICが導入され、エイベックスやソニー・ミュージックエンターテイメントなどの大手レコード会社が共同出資しました。他にもAWA、レコチョクBest、dヒッツ、Rakuten Musicなど、様々な音楽配信サービスが競争する中で、後発のスポティファイはどのように戦っていくのでしょうか。

 後発のスポティファイが日本で成功を収めるには、Spotify Freeによってユーザーをどれだけ「確保し続けられるか」にかかっています。競合のApple Musicに関する調査では、無料トライアルに参加しているユーザーの48%はトライアル終了後の継続に消極的であるという結果も出ており、無料でなければ使わないというユーザーは少なくありません。

 多くの音楽配信サービスは、無料ですべての機能が使える「お試し期間」を用意し、それが過ぎれば有料会員に切り替わるというものが多かったですが、スポティファイは常に無料で使えるSpotify Freeによってユーザーを囲い込み、最終的に有料会員へと導くというねらいがあるのです。

 スポティファイの持つ特徴的な機能のひとつが、高性能な楽曲レコメンドです。これまでに聴いた曲に関連した新曲が紹介されたり、他のユーザーが作成したプレイリストから曲を再生したりできるだけでなく、自分で作成したプレイリストをLINEやFacebookから友人と共有可能です。1億人におよぶスポティファイユーザーの使用実績に基づいたレコメンドのアルゴリズムは秀逸で、約半数のユーザーが自動的にキュレーションされたプレイリストを聞いているという調査結果も出ています。

【次ページ】スポティファイが得られる「後発者利益」とは?

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