- 会員限定
- 2016/10/13 掲載
泣いている子どもが3分で寝落ちする「アルマスリング」とは?
中森勇人(なかもりゆうと)
経済ジャーナリスト・作家/ 三重県知事関東地区サポーター。1964年神戸生まれ。大手金属メーカーに勤務の傍らジャーナリストとして出版執筆を行う。独立後は関西商法の研究を重ね、新聞雑誌、TVなどで独自の意見を発信する。
著書に『SEとして生き抜くワザ』(日本能率協会)、『関西商魂』(SBクリエイティブ)、『選客商売』(TWJ)、心が折れそうなビジネスマンが読む本 (ソフトバンク新書)などがある。
TKC「戦略経営者」、日刊ゲンダイ(ビジネス面)、東京スポーツ(サラリーマン特集)などレギュラー連載多数。儲かるビジネスをテーマに全国で講演活動を展開中。近著は「アイデアは∞関西商法に学ぶ商売繁盛のヒント(TKC出版)。
公式サイト http://www002.upp.so-net.ne.jp/u_nakamori/
「アルマスリング」とは?
アルマスリングはで2つのリングと身長ほどの布を縫い合わせたシンプルな作りでありながら、バラエティーに富んだ使い方ができる抱っこひもだ。「一度使うと手放せない」と瞬く間に口コミが広まり、販売開始と同時に1分ほどで完売してしまう。価格帯は16,300円(税抜)~と決して安くないにも関わらず、すでに1万本近くを売り上げた。色遣いがおしゃれでスタイリッシュなのも特徴だ。子ども慣れしていない男性が抱っこしても泣き止むなど、フェイスブックやツイッター、インスタグラムなどで情報が拡散された。製造しているのは、繊維の街、大阪の老舗メーカーで、国産・手作りにこだわり、丁寧に縫製する。これも販売即完売につながっているようだ。
通常の抱っこひも、特に最近流行りのベビーキャリアの場合、ベビーキャリアに親が腕を通し、乳幼児をキャリアの中に入れる。簡単で手間もかからないが、乳幼児との密着度がそれほど高くなく、乳幼児が落下する事故が報告されている。また、ベルト式であることから肩に食い込む形になり、長時間の装着では親子ともに疲れてしまう。
「抱くと言う字は『手で包む』と書くように丁寧に愛情をもって接する必要があります。子どもを抱くことが出来るのはわずか3年あまり。だからこそ、抱っこは単なる移動手段ではなく、コミュニケーションの手段なのです」と言う辻さんは、乳幼児が安心して母親に身をゆだねる「まぁるい抱っこ」というメソッドを編み出した。
この「まぁるい抱っこ」をサポートするのがアルマスリングだ。しかし、乳幼児が快適に感じる「まぁるい抱っこ」を実現するにはコツがあり、スリングを持っているだけでは「まぁるい抱っこ」はできない。そこで、スリングを使って誰でも「まぁるい抱っこ」ができるようレクチャーする「スリング講座」を用意した。アルマスリングと講座がセットで提供されることで、アルマスリングがヒット商品になったのだ。
【次ページ】子どもは3分で寝る
関連タグ
関連コンテンツ
PR
PR
PR