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2016年10月27日

インドIT最新事情

日本の新幹線技術がインドの交通インフラに革命をもたらす

世界最大規模の鉄道網と第2位の人口を誇るインド。この国では、交通インフラの整備は政府の注力事項だ。日本も地下鉄や高速鉄道といった鉄道分野を中心に積極的に援助している。アジアでの事業者活動を支援するエクシール・エフ・エー・コンサルティングのインド人コンサルタント ガガン・パラシャーが、国策で進むインド交通インフラ開発の今を解説する。

執筆:エクシール・エフ・エー・コンサルティング ガガン・パラシャー
(訳:エクシール・エフ・エー・コンサルティング 大塚賢二)



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2015年12月の日印首脳会談において、インドの高速鉄道案件に日本の新幹線方式を採用すると合意した日本の安倍晋三首相とインドのナレンドラ・モディ首相。写真は2016年9月にラオスで撮影されたもの。

(写真:Narendra Modi



「爆増」するインド交通インフラ需要

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 インドはおよそ470万キロの道路網を有する、世界有数の道路インフラ国だ。貨物の約65%、乗客の80%が道路によって輸送される。また、インドは、二輪車で世界第2位、小型車で第3位の市場だ。車両保有台数は1億6千万を超える。

 インド政府が対応しなければならないのは、貨物・乗客・車両の数だけではない。全国100地点のスマートシティ構想や、増え続ける都市人口もさばいていかなければならない。公共交通及び都市部の移動手段の青写真を達成するためには、さらに投資を推進し、改善し、インフラを強化する必要がある。

 インド政府の支援で設置された全国交通開発政策委員会は、政府の計画委員会を代表して報告書「インド交通報告 Moving India to 2032」を作成した。報告書によると、2011年度に10兆3750億人キロ(旅客の輸送量を表す単位。旅客の数にその輸送距離キロメートルを乗じたものの累計)だったインドの総旅客数は、年率およそ15%で増え続け、20年後の2031年度には168兆8750億人キロに達する。また、鉄道旅客は9%、道路旅客は15.4%の増加(いずれも年率)を見込んでいる。

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(クリックで拡大)

インドにおける総旅客数の変化

(エクシール・エフ・エ―・コンサルティング作成)


 このように交通量が増大するため、政府や民間の資金援助や健全なインフラ整備が必要とされるのだ。2031年度までに必要とされる絶対的な金額は、およそ30兆インドルピー(約4,500億米ドル)に上る。

 インドは、交通分野へのデジタル技術の導入に非常に速いペースで取り組んでおり、各省庁は同じ目線を共有している。首都圏で現在も拡張が進んでいる地下鉄のネットワークは立ち上がったばかりだ。

国は「ハイブリッド車」「電気自動車」を推奨

 2030年までにインド全土に電気自動車を普及させるプランもある。2015年度の国家予算で計画されたFAME(Faster Adoption and Manufacturing of Hybrid and Electric Vehicles)はその一例だ。これは、ハイブリッド自動車や電気自動車の製造・販売促進に79億5千万インドルピー(約1億1,900万米ドル)の支援を行うもので、今年度の予算にも引き続き計上されている。

 政府はハイブリッド車が世間に受け入れられるよう、予算配分を拡大することになるだろう。力強い政策が打ち出され、規制が整備され、公私における投資が進み、こうした動きが世間に認知・理解されるようになれば、全国的な交通のハイテク化に近づく。

【次ページ】日本の新幹線が活躍する?! 「ダイヤモンドの四角形」計画

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