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2016年12月15日

仕事のデキる人は「職場のルール」をどうやって上手く使うのか

ビジネスにおける活動拠点となるのは「職場」と呼ばれる空間である。これを「場」とはよくいったもので、たしかに職場には、目には見えないが確実に物体に影響をおよぼす「電磁波」のような、人の心に働きかける力の作用する「場」が存在する。その「場」とは一体何かというと、「そこだけに通用する、ローカルなルールやマナー」のことである。職場に配属されたばかりの新人はなぜこれらのルールに戸惑うのか。そして、仕事のデキる人はどうやってこれらのルール理解し、上手く使っているのだろうか。

執筆:人材・組織コラムニスト 後藤洋平

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職場の「ローカルルール」と「非ローカルルール」にどう対応しているか?

(© beeboys – Fotolia)


誰もが戸惑う「職場」に存在する不思議なローカルルール

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 誰もが一度は自分の職場に存在する不思議なルール、いわゆるローカルルールに戸惑った経験があるのではないだろうか。

 例えば、「ミーティングの時に、紙出し資料を配布するのは厳禁」、「社内の飲み会について社内メールでやりとりをするときには、タイトルに【業務外】と入れておく」といったものである。それなりに合理性が感じられるものもあれば、「フレックスタイム制だけど、出社時間が9時を過ぎたら白い目で見られる」といった、理不尽としか思えないようなものまで様々である。

 筆者が実際に経験したことのあるローカルルールに「粗利」のエピソードがある。それは、営業として配属されてしばらく経過してから先輩社員から語られた言葉で、「うちの『粗利』って、世間一般の『粗利』とは意味が違うから」というものだった。

 もちろんこれは不正会計をしている、という話ではない。筆者が以前所属していた会社は、自社で製造した製品に二次加工を施すことが多く、また金額も大きいものだったため、それも含めたトータルの売上を営業報告してしまうと自社への売上貢献金額がわかりづらいという背景から「実際のところの我が社の売上」を「粗利」と呼んでいたのだ。

 これは会計用語の「粗利」とはずいぶん異なる概念だが、ローカルルールとは面白いもので、その職場でしばらく生活をしていくと、気づいたときには売上報告の場で「『売(売上)』が◯◯万、『粗(粗利)』が△△万」といったように略語まで使い、何の違和感を持つこともなくコミュニケーションを成立させていたのだった。

 しばらくして新人が加入した時には、今度はそれを説明する側に回ることになった。その瞬間は自分のなかに、どことなく嬉しいような気分がしたのも記憶している。おそらくこれは、最近流行りの言い方で言えば、「マウンティング」的な感覚だったのではないか、と思う。すなわち、対峙する相手に対して「こちらはルールに精通していて、そちらはよくわかっていない」という状況がもたらす優越感や安心感である。

 おそらく、世の中には会社組織の数だけローカルルールが存在していて、後輩に対しては「マウンティング」の、同僚に対しては「仲間意識」の材料となっているのだろう。

世の中には社会を円滑にするための「非ローカルルール」も存在する

 一方で、世の中には「非ローカル」なルールも存在する。例えば、「ビジネスマナー研修」と名の付いたトレーニングで一通り習うような、「約束の時間は守るのが絶対であり、万が一遅れる場合には事前に連絡をすること」、「挨拶の言葉には『お世話になっております。』という言葉を使う」、「お客様は上座にお通しする」といったものだ。これらは具体的な行動レベルのルールであるが、より高次なものとして次のようなものもある。

・営業は、会社の代表、顔としての責任をもつ仕事である
・工場長は現場のどんな些細な変化も見逃さず、隅々まで熟知するものである
・製造担当は、何が何でも納期は死守するものである
・不具合の解消をする場合には、追加の費用は請求しない

 これらに共通しているのは、「◯◯は△△であるべき」という考え方である。企業活動とは、組織と組織の間のコミュニケーションによってなされるものであり、各々の構成員によってこれが食い違うと、文字通り「仕事にならない」ということになる。

 もし取引先が「営業は、会社の顔としての責任をもつ仕事ではなくて、その場しのぎの嘘をついても問題ない。製造担当は、自分のペースでコツコツと仕事をするものである」というルールのもとに行動していたとしたら、「発注したものがいつまでたっても納品されない」という悲劇が必ず発生してしまう。もちろん「非ローカルルール」は、社会が円滑に運営されるために、無くてはならないものなのだ。

【次ページ】仕事のデキる人は「ルール」をどのように受け入れているのか?

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