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2016年12月20日

介護の現場でも導入成功、手書きを「デジタル化」する2つのポイント

業種を問わず、情報をデジタル化することによる業務の効率化は、業績改善やコスト削減に向けた不可避の取り組みといえる。タブレットを活用したペーパレス化などはその代表例だが、「タブレットは入力しづらい」などの理由で依然として紙ベースの処理が続いているケースも少なくない。そうした中、「手書き」と「デジタル」の中間的なソリューションで成果を挙げている企業もある。今回は事例取材をもとに、企業が情報のデジタル化を成功させるためのポイントを探っていく。

執筆:ノークリサーチ 岩上由高

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手書き主体の企業でタブレットの導入が進まないのには理由がある

© Monet - Fotolia


「書く」が少なく、「見る」に留まっているスマートデバイス

 まず、現状の課題について確認してみよう。タブレットを含めた「スマートデバイス」は、中堅・中小企業においても関心の高いIT活用分野の一つだ。以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業全体に対して「予定/検討しているスマートデバイス端末の活用法」(複数回答可)を尋ねたものである。

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予定/検討しているスマートデバイス端末の活用法(複数回答可)


 「1.紙面資料をデジタル化し、印刷コストを削減する」が31.5%であるのに対し、「2.勤怠入力や交通費精算の端末として活用する」や「3.日報や業務報告書の作成端末として活用する」は10%前後に留まっている。

 1.は会議資料などをタブレットで閲覧することを意図した活用法だ。一方、2.や3.は社員が現場でデータを入力することを想定したものだ。つまり、1.では「見る」ことが主体であるのに対し、2.や3.は「書く」ことが主体となる。

 情報をデジタル化して効率的に活用/共有するためには「書く」段階からデジタルにしておくことが重要だ。紙に書いたものを毎回スキャンしたのではかえって非効率となってしまうからだ。

 だが、上記のグラフが示すように、「書く」という場面でのスマートデバイス活用に前向きな中堅・中小企業は少ない。その最も大きな要因が冒頭でも述べた「タブレットは入力しづらい」という問題だ。

紙に「書く」場面を残しつつ、デジタル化を進めるには

 では、どうすれば良いのか?昨今ではスクリーン上に素早く描画できるタブレットも登場してきているが、端末のコストや重さなどにも課題は残る。手書きが持つ手軽さと速さを維持しつつ、安価かつ確実に情報をデジタル化する手段はないのだろうか?

 その実現手段の一つとして今回取り上げるのが、コクヨが開発/販売する「CamiApp S」(キャミアップエス)である。

 「CamiApp S」は専用端末とクラウドの組み合わせによって実現されるサービスだ。下図のように現場では紙面の入力シートを専用端末に載せ、専用のペンで入力する。「書く」作業は従来の紙面とまったく変わらない。

 入力シート上にチェックを入れると、入力データが専用端末からスマートフォンなどを介してクラウドへ送られる。(スマートフォンが手元にない場合も専用端末にデータを蓄積しておき、後でクラウドへ送信することができる)

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CamiAppの利用イメージ

(資料提供:コクヨ)


 入力内容はスマートフォン内で文字認識された上でクラウドへ送信され、項目ごとにデータベースへ格納される。入力欄が決められているため、手書きであっても比較的精度の高い文字認識が可能となる。従来の手書き入力とタブレットを用いたデータ活用の長所を併せ持ったソリューションといえるだろう。このように紙面を用いながら内容をデジタル保存できるものは「デジタルノート」と呼ばれる。

【次ページ】介護サービス現場のIT活用に求められる要素とは何か?

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