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  • 2017/02/09 掲載

インドのAI戦略はスタートアップと政府協力の国家防衛戦略に成長するのか?

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AI(人工知能)がメディアをにぎわせている。日本では囲碁や将棋でAIがプロ棋士と互角以上の勝負を展開しているが、インドでも、昨年10月、Sanjiv Rai氏が開発したAI「MogIA」が、ドナルド・トランプ氏の大統領選挙の勝利を予測したと報道されるなど、AI熱が高まっている。しかし、ビジネスや行政など、人々の生活に広くAIが一般化するには、さらなる研究が必要だ。IT大国インドのAI事情はどうであろうか。アジアでのビジネスを支援するエクシール・エフ・エー・コンサルティングの現地コンサルタント、ガガン・パラシャーが解説する。
執筆:エクシール・エフ・エー・コンサルティング ガガン・パラシャー
(訳:エクシール・エフ・エー・コンサルティング 大塚賢二)


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インド政府のAI戦略は国家防衛戦略の関係とは


インドでも注目を集めるAI

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 インドにおけるハイテクは、大きく変化しつつ社会に適応しながら進歩してきている。AI自体は何十年も前から存在してはいるが、注目されだしたのは最近だ。今やAIを用いたアプリが、ときには私たちが知らないうちに、私たちの生活を変えつつある。

 小売、ファッション、教育、銀行などに関わるほぼあらゆる組織で、AIは顧客を便利にするユーザーフレンドリーなサービスを可能としている。AIは、インドビジネスの新たな主役になりつつある。たとえば、顧客と触れ合うコミュニケーションは、チャットによるサポートに取って代わられようとしている。このように多くの産業分野において、AIへのニーズが高まりを見せている。

求められる国家レベルのAI強化

 国の成長計画としてAIを強く広める政策を打ち出し、社会起業家のスキル開発プログラムを利用してAIを防衛あるいは社会問題の解決に利用することが、インド政府に求められている。そして近い将来、モディ首相が直接、旗振り役を務めるものと信じられている。

 AI研究プログラムで長足の進歩を見せている中国とともに、インドはAIを国家防衛戦略の重要な要素として扱うことが求められている。その結果、インドの職能/技能市場をAIの普及に備えさせ、国家戦略上の権益を確保するために、AIに基づくイノベーションを活性化し、AIを活用するためのインフラを整備することが必要だ。ロボット、オンライン秘書、拡張現実(AR)のようなAI内蔵技術は既に進歩しており、インドにおいてもグーグル、IBM、アップル、フェイスブック、マイクロソフトといった企業の熱い注目を集めている。

 こうしたトレンドはインドを席巻している。ハイテクの進歩と国内市場のおかげで、インドの起業家たちはリアルタイムで先進的な分析を行う際、AIや機械学習に、ますます魅力を感じている。エヴァンズ・データ社の最近の調査によれば、インドの60%のソフトウェア開発者がAIの実験を行ったことがあるそうだ。

 世界的にも、投資家が2016年第1四半期にAI企業に対して行った支援はこれまでにない規模であった。昨年では、200を超える世界的AI企業が調達した資金は総額15億ドル以上に上る。

【次ページ】インドのAIスタートアップを支えるのは「外資」から「内資」へ

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Slack AI Day

Slack AI の日本語ローンチを祝し、革新の軌跡を振り返り、未来への一歩を踏み出す特別なイベントを開催します。 「コミュニケーションの先の未来を再定義する」というテーマのもと、Slack はメッセージングツールから AI を活用した強力なプラットフォームへと進化しました。 私たちの働き方を根本から変えるこのプラットフォームでは、CRM やアプリケーションの複数同時活用が可能で、 あらゆるデジタル業務が Slack を通じて円滑に進行します。 また、AI の強化により、過去の会話や見落としていた情報を活用して、ワンクリックで最適なコミュニケーションを実現することができます。 この記念すべきイベントでは、「新しい働き方」と業務における生成 AI の活用に焦点を当てます。 Slack AI を通じて、私たちは日常の業務プロセスを根本から変革し、生産性の飛躍的な向上を目指します。 AI とオートメーションの融合が、時間を要する従来のプロセスを一新。 Salesforce の Customer 360 と連携した Slack で働き方が劇的に変わります。 Slack を愛用し続けてくださる皆さま、そしてこれから Slack をご利用してくださる皆さまと共に、AI による業務効率化の新時代を創ります。 進化を遂げた Slackと一緒に、未来の働き方を再定義し、その可能性を探求しませんか? 【このような方におすすめです】 ・業務における生成 AI の活用を模索している方 ・より効率的な働き方・チームコミュニケーションを模索している方 ・Slack でできることを知りたい方、Slack の利用を検討している方 ・Slack を使っているけど、"コミュニケーション" 以外の新しい利用価値を知りたい方 ・部門・プロジェクトごとの部分的な Slack 利用から組織全体へ広げていきたい方 ・Slack 無償版から有償版へ切り替えたい方

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