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2017年03月23日

トランプ政権下で「第4の波」が誕生か? 米国の「コーヒーカルチャー」の歴史を学ぶ

トランプ一色で閉幕したG20財務相・中央銀行総裁会議。同会議では自国に不公平な通商関係を是正するための「国境税」など、保護主義的な政策が米国から打ち出された。トランプ氏は大統領になるや否や入国禁止令やメキシコ国境の壁建設命令など次々と発令。およそ日本人としては理解しがたい行動だが、その真意はどこにあるのか? カギとなるのは米国の経済的な流れを知ることだが、そのヒントとなるのが、米国人に愛され続けている「コーヒーカルチャー」にある。米国で一番有名なコーヒー愛好家の日本人、岩田リョウコ氏の著書「シアトル発 ちょっとブラックな珈琲の教科書」(ガイドワークス)を紐解きながらその真相に迫ってみたい。

執筆:中森 勇人

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コーヒーの歴史が分かると「アメリカ」が見えてくる

(© Vista-Photo – Fotolia)


三つの波がコーヒーを成熟させる

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珈琲サイト「I love Coffee」を運営する岩田リョウコ氏

 人口の約半数の1億人がコーヒーを飲み、一日4億杯が消費されている米国。これは世界のコーヒー消費量の4分の1に当たる。

 そのコーヒーの本場米国で、月間150万PVを超える珈琲サイト「I love Coffee」を運営する岩田リョウコ氏は著書「シアトル発 ちょっとブラックな珈琲の教科書」の中で米国のコーヒー事情についてこう語る。

「最近の米国ではコーヒーを飲む人たちが、豆はどこから来たのかどこの農園で育ったのか、だれが輸入して、誰が焙煎したのか、どのように淹れるのかなどコーヒー自体に興味を持ち始め、ワインやクラフトビールのように扱うようになってきています」

 サードウェーブという言葉を聞いたことがあるだろうか。コーヒー業界には大きく3つの潮流があるといい、岩田氏は、ファーストウェーブからサードウェーブまでの歴史について解説する。

 第一の波であるファーストウェーブは、19世紀後半から1960年代における、インスタントコーヒーなどの普及により家庭やオフィスで広まったコーヒーブームだ。

「味は薄くて酸っぱめ。質や味より量の時代で、砂糖やミルクをたくさん入れて味を調整する人が多かった時代です」(岩田氏)

 セカンドウェーブは、1960年代後半から1980年代にかけてのスターバックスなどのシアトル系コーヒーに代表される品質の良い豆を使ったコーヒーによるもの。岩田氏によると消費するコーヒーから「楽しむためのコーヒー」に取って替わったのだという。

 そして現在、米国から日本にも伝播しているブームがサードウェーブである。日本でも、東京・清澄白河でオープンしたブルーボトルコーヒーが長蛇の列を作ったことは記憶に新しい。

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清澄白河にあるブルーボトルコーヒーの海外進出1号店

(出典:Blue Bottle Coffee Japanプレスリリース)


 サードウェーブはセカンドウェーブから進化したコーヒーで、高品質な豆を使う。さらに、淹れ方や厳選された器具により、味や風味を楽しむ、いわゆる「真価を味わうためのコーヒー」を指す。ラテアートなど視覚で楽しむ飲み方も特徴の一つだ。

 お気づきかもしれないが、サードウェーブコーヒーの特徴は、以前から日本の喫茶店で嗜まれてきたコーヒーとあまり大差がない(ラテアートはなかったが…)。サードウェーブコーヒーは、スターバックスをはじめとした米国発のオシャレなコーヒーショップの文化を土台にしたことで、日本で新たなブームとなった。米国の「パッケージ」の作り方は、日本よりもいくらか上手である。

【次ページ】コーヒーカルチャーと米国経済の関係性

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