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2017年06月13日

W TOKYO村上範義氏インタビュー(後編)

「東京ガールズコレクション流マーケティング」なら豆腐もランウェイを歩く

「東京ガールズコレクション」(以下、TGC)は2005年の初開催から12年を経て、「世界のブランド」に成長し、今年1月にはインドネシアにも進出した。今やTGCを活用して国内外のガールズマーケットを狙う企業も少なくない。TGCを企画・制作するW TOKYO 代表取締役社長 村上 範義氏がTGC流マーケティング、TGC流海外進出、TGC流地方創生を解説する。

(聞き手/構成:編集部 佐藤友理、執筆:中村仁美)

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W TOKYO 代表取締役社長
東京ガールズコレクション実行委員会
実行委員長
村上 範義氏



前編はこちら

TGCはブランドビジネスであり、マーケティングツールでもある

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──近年のTGCは、ファッションに限らず、さまざまな業種・業界の企業も参加していますね。

村上氏:TGC自体はイベントビジネスではなく、ブランドビジネスなんです。私たちは約3億円を投資し、TGCを開催し、ガールズマーケットでナンバーワンのキラキラした熱狂を作っています。

 企業はその熱狂の源泉であるTGCブランドとコラボレーションすることで、商品のロイヤリティを高めていくことができます。そういう効果を求めて、さまざまな企業がTGCに参加するようになりました。しかもTGCに参加することで、「これは若い女性向けの商品・サービスなんだ」と、ターゲットである若い女性たちに認知してもらえます。

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TGC 2017 SPRING/SUMMERの様子

(©TOKYO GIRLS COLLECTION 2017 SPRING/SUMMER)


──コラボレーションするということは、企業と共同で商品開発をすることもあるのでしょうか。

村上氏:そうです。ガールズマーケットを熟知している私たちが共に商品開発をし、さらにTGCが集めたステークホルダー(ブランドやモデル、ヘアメイク、スタイリスト、カメラマンなど)たちをうまく組み合わせながら、TGCで発表するというコンテンツを作ります。そしてそれがSNSで拡散されることでプロモーションになっていく。つまりTGCというファッションフェスタは1日のイベントに留まらない、TGCというブランドビジネスのハブなんです。開発から流通、リアルからメディアまですべて網羅した事業を展開しています。

 たとえば2008年には味の素と共同で商品開発を行い「クノール スープパスタ」<たらこクリーム>を販売しました。また日本コカ・コーラとは爽健美茶の期間限定TOKYO GIRLS COLLECTION版パッケージを発売しました。さらにユニクロとも共同で商品開発を行いました。イメージモデルの山田優さんがランウェイに登場し、TGCで発表。その情報はSNSやWebニュースで拡散されたり、テレビでPRされたりなど、かなりのメディアに露出することができました。

 TGCというコンテンツが圧倒的なブランドになったことで、リアル店舗でミニTGCなどの出張イベントを開催したり、TGC公認商品を開発してキャンペーンを構築したり、ノベルティや販促ツールを製作したりして、流通に乗せていくことも支援しています。このようにTGCは単純なファッションショーではなく、ガールズマーケットに対するマーケティングツールでもあるのです。

豆腐もランウェイを歩く

──商品開発から流通にのせたり、メディア展開をするところまですべてを企業と共同で行うパターンが多いのでしょうか。

村上氏:企業によって、さまざまです。商品開発からキャスティング、発表してメディア展開するところまでやってほしいと言われることもありますし、すでに発表している商品をTGC公認商品にしたいという申し出もあります。

 店舗でTGCのミニイベントをやってほしいと言われることも多いですね。開催するとその店舗の集客が増え、売り上げも一気に上がりますからね。中でも相模屋食料という豆腐や油揚げを製造する食品メーカーとの取り組みは面白い事例ですね。

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人気モデル マギーさんが登場した相模屋食料のステージ

(©TOKYO GIRLS COLLECTION 2017 SPRING/SUMMER)


 通常、豆腐とランウェイはかけ離れており、ファッションとは結びつきませんよね。とはいえ、豆腐は日本を代表するヘルシーで素晴らしい食べ物です。若い女性にとって「ヘルシー」はうけるキーワードです。


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MAISON ABLEのステージの様子


©TOKYO GIRLS COLLECTION 2013 AUTUMN/WINTER

 これまでに相模屋食料は「マスカルポーネのようなナチュラルとうふ」や「Nomu Tofu」といった新商品をTGCのランウェイ上で発表してきました。さらにブースで来場者にも商品を手に取って食べてもらったり、バックヤードでは豆腐を使ったスムージーなどをモデルさんたちに配布し、メディアやSNSで大きく拡散されました。マスからソーシャルまで網羅的にアプローチできることが、「TGC流マーケティング」と言えるかもしれません。

 そのほかにも、トヨタ自動車と組んだ「ヴィッツ」の特別仕様車「Chambre a Paris collection」、エイブルと組んだ女性向けアンテナショップ「MAISON ABLE」(東京・渋谷)などの例があります。特にMAISON ABLEは、大きなニュースとなり、さまざまなメディアで紹介されました。このような事例はかなり蓄積されています。

 TGCを使った方が良いものはTGCで発表するという方法をとりますが、そうでないものについては、TGCにこだわらないで、我々が築き上げたガールズマーケットのネットワークからステークホルダーをアレンジして提案を行っています。

【次ページ】TGC北九州は17億円超の経済波及効果を生んだ

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