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2017年06月28日

すずき英敬知事が語るポスト伊勢志摩サミット(5)

三重県の国際会議・MICE誘致、その秘策と成功事例とは

日本政府観光局(JNTO)の統計によると、平成27年に全国で開催されている国際会議2,847件のうち、関東圏での開催が844件(東京都583件、神奈川県193件、千葉県68件)、関西圏での開催が605件(大阪府242件、京都府230件、兵庫県133件)、合計1,449件と全国の半数以上を占めている。一方で地方での開催は少なく、三重県での国際会議開催状況は、平成28年の実績は17件。このうち、主催者が三重県関係者(三重大学含む)以外のものは、伊勢志摩サミットおよびジュニアサミットを除くと2件だ。この状況を改善するために三重県が打ち出したのが、営業委託による国際会議の誘致だ。これにより関東圏・関西圏を中心とした県外で開催されている国際会議を、三重県に誘致することを目指していく。

執筆:三重県知事 鈴木英敬

独自のコネクションで国際会議を誘致

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三重県の国際会議・MICE誘致、鍵を握る観光資源とは(写真:鳥羽水族館)

 三重県では、G7伊勢志摩サミットによって世界中に高まった知名度を活かし、多くの国際会議などのMICE(会議や学会と観光を合わせたビジネスイベント)を誘致する取り組みに力を入れています。

 平成28年度はすでに17件(前年度1件)の実績があり、サミット開催地としてだけではなく、MICE開催地としてのブランドイメージの確立を目指しています。

 海外からの観光客誘致のアプローチとして、台湾やタイを最重点とする従来からのターゲットに加え、ポストサミットの追加ターゲットとしての欧米エリア、数多くのゴルフ場や風光明媚な観光地を売りにした富裕層向けのツーリズムなどとともに、国際会議などのMICE誘致を主要な柱と位置付けています。

 JNTOが発表した2015年の「国際会議統計」によると、国際会議の会場別ランキングにおいて上位10位に8つの大学が入っており、国際会議については大学関係者が主催する国際的な学会が多くを占めていると考えられます。

 そこで、昨年11月に三重大学と「国際会議の誘致に関する協定」を締結し、大学と県のそれぞれの強みを生かしながら相互に連携・協力し、県内への国際会議の誘致と開催を増加させることを目指しています。

 また、支援制度として設置したのが「海外MICE誘致促進補助金」です。これは、参加者総数が50名以上や参加国が3か国以上などの要件を満たした国際会議に、国外参加者一人当たり1万円、同じく国内参加者3,000円を補助(上限100万円または開催に要する経費の1/2のいずれか低い額)し、より良いプログラム実施に役立ててもらうものです。

 さらに、営業委託により、関東圏・関西圏を中心とした県外で開催されている国際会議を、三重県に誘致することを目指します。その契約額は471万4,200円(消費税及び地方消費税を含む)。予算の約半額を成功報酬部分としたことで、受託者には、国際会議の誘致1件あたり108万円を成功報酬としました(上限は216万円)。

 企画提案コンペにより選定された事業者は、日頃から学会を多く開催する関東圏・関西圏の大学教授と独自のコネクションがあり、これらを活用してセールスすることで新規誘致に期待を寄せています。

【次ページ】「トリップアドバイザー」主催イベント誘致の事例

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