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2017年08月23日

iSGS 佐藤真希子氏、「大義名分なき時短」を認めなければ働き方改革は実現しない

多くの企業で必要性が認識されながら、なかなか進展しない働き方改革。トップダウンの動きが待たれている。しかし、サイバーエージェント及びサイバーエージェント・ベンチャーズを経て、現在iSGSインベストメントワークスの取締役 代表パートナーとして活躍する佐藤真希子氏は、自身の経験から、トップダウンの働き方改革と同時に、ボトムアップの働き方改革の重要性を説く。ボトムアップの働き方改革は「強い会社」につながるのだろうか。

(聞き手/構成:編集部 佐藤友理、執筆:中村仁美)

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iSGSインベストメントワークス
取締役 代表パートナー
佐藤真希子氏


「働き方改革」にロールモデルはいらない

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──佐藤さんはサイバーエージェントからキャリアを始められたと聞きました。

佐藤氏:2000年4月にサイバーエージェント新卒1期生として入社し、5年半、広告部門で営業を担当しました。そのうち2年半は管理職で、管理職に就いたのは女性で初でした。入社した2000年当時のサイバーエージェントは社員が100人くらいで、自分がやればやっただけ会社が伸びることを実感することができました。

 そんなエキサイティングな仕事にもう一度取り組みたいと思い、2005年に子会社のウエディングパークに異動し、新規事業の立ち上げをしたのち、「このような仕事を今後もやっていきたい」と元上司に相談したところ、「それはベンチャーキャピタリストになれば実現できるのではないか」といわれ、サイバーエージェント・ベンチャーズに異動し、そこで9年間、ベンチャーキャピタリストとして活動しました。

 その間に3度の出産を経験したのですが、一段落したところで、ファンド資金を自らの信用で集め、投資先の決定や運用の全責任を負う「パートナー」としてこの仕事を一生やっていきたいと思うようになりました。ちょうどそのころ、女性起業家に注目が集まっており、それを支援する側の女性ベンチャーキャピタリストもフィーチャーされるようになったんです。この業界は女性が少ないことから、登壇などのお声がけいただくことも増え、昨年2月に現在の会社 iSGSインベンストメントワークスに、パートナーとして参画しました。これは、「独立系ベンチャーキャピタルでは日本初の女性パートナー」ということにもなります。

──サイバーエージェントの新卒1期生、女性初の管理職、独立系ベンチャーキャピタルで日本初の女性パートナーと、佐藤さんのキャリアは「初」とつくものばかりです。さらに、アグレッシブなキャリア形成の中でお子さんも3人産んでいらっしゃる。働き方を考える上で、参考にするロールモデルはあったのでしょうか。

佐藤氏:ロールモデルは特にありませんでしたし、必要だと思ったこともあまりなかったんです。最近、ロールモデルがいないからできないとか、ロールモデルがないから人材が育成できないという議論がありますが、その議論には懐疑的です。

 「ロールモデルがないから〇〇できない」と言っている人は、働き方を本気で変えたいと思っていないのではないでしょうか。私は、リスクがあっても道なき道を切り開き、突き進んできたからこそ、ユニークな存在として今の地位を築けたのだと思います。 とはいえ、そういう障壁にぶつかったとき、相談に乗ってくれる年上の存在、いわゆるメンター的な人はいたらいいなと思うことはありましたね。

 「メンター的な人」という意味では、5年ぐらい前から、各分野の第一人者として活躍されている女性を「姉さん」と慕わせていただいています。その方たちは自分より10歳ほど上の50歳くらいの方々です。「姉さん」たちみたいにステキな50歳を迎えるには、この先どうすればいいのかと考えています。

 忙しい「姉さん」たちの時間をいただくからには、妹としても成長しなければなりません。アドバイスをいただくだけではなく、私自身も姉さんたちの参考になるアウトプットや人脈の紹介を心がけています。殆どは甘えっぱなしではありますが、そういう気持ちを持っていることが大事だと考えています。

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(クリックで拡大)

「姉さん」たちが10年後のヒントになるという


──10年後の自分をビジョン化するヒントになる人が必要ということですね。

佐藤氏:私個人は「ロールモデルがいないから〇〇」という考え方に懐疑的なところがありますが、自分と共通項のある人が楽しんでいる姿や、頑張っている姿に力づけられる人がいるのもまた事実です。

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佐藤氏が協力した書籍
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 私が個人的に協力している「パワーママプロジェクト」というものがあります。私はこのプロジェクトのイベントに参加させていただいたり、最近出版した本にご協力させていただいたりしています。これは、パワーにあふれる等身大のワーキングマザー(ワーママ)のロールモデルをシェアするというプロジェクトで、サイバーエージェント時代の同僚だった椿奈緒子さんがワーママの友人らと作りました。ワーママのポジティブな情報を発信し、明日の活力につなげていくことを目的としたプロジェクトです。

 このプロジェクトでつながっているママたちは、「子どもがいるという制約があっても仕事を頑張りたい」と欲張りに生きています。もちろん、彼女たちもネガティブになったり、つらい思いをしたり、悩んだり、泣いたりすることもあるでしょう。でも必死に子どもや仕事に向き合って、妻とか母ではなくて自分自身を楽しんで生きている。それが素敵なんです。

──「自分の人生」の中の要素として「子ども」「仕事」などがあるということですね。

佐藤氏:これは女性に限らず、男性も同じだと思うんです。介護や育児、また自分自身が病気になったりすると、仕事に対するウェイトやプライオリティを下げざるを得ないときがあるのは事実です。ですが、働き方を変えたり見直したりするよいチャンスととらえることもできます。

【次ページ】ボトムアップ、トップダウンによる働き方改革

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